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をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

大和川にて

昨日は近所の公園から池を回ったあと、大和川で久しぶりの
鳥見。
今季の大和川にはカモメ類が少なく、なかなか足が向かない。

BHgull-Yamato
河川敷に舞い降りた1羽のユリカモメ成鳥。 1月31日
見覚えのある、下嘴が折れて垂れ下がった個体。
羽繕いはどうしているのだろう? 採餌は?と気になるが
ヒトのそばに降りてくることを考えれば、パンがもらえると
期待しているのだろう。残念ながらパンはない。

この日はほかに立ち上がることのできないカモメも見たので
保護しようと近づいたら、のそりと体を傾けて飛び去った。
だらりとぶら下がる足はまるで振り子のように垂れ下がって
いるのが確認できた。

BHgull-Tsurumi
1月17日 大阪市 鶴見緑地
上のユリカモメ成鳥と外観がまるで同じですよね。
同一個体と考えられるこの鳥は、大阪市南端と
東端の鶴見緑地を餌を求めて往復し、夜は大阪
湾上にねぐらをとっているようだ。2地点間は約
16km弱の距離。

Dduck-Yamato
昨日大和川を訪れた目的はこのアオクビアヒル。
誰かが大和川に遺棄したと考えられるこのアヒルの翼は
上方に反り返る。以前紹介した流星号と同じ翼の奇形が
観察できることから、この奇形と雄化には特異的関連性
はなかったものと考えられる。
雄化と考えたカルガモは子連れで出現し、翼の異常は
雄化と直接的な関連はなかった。ただ、天王寺動物園で
観察できたマガモ2羽の雄化に同じような翼異常が存在
しただけだったようです。カルガモの雄化を検出するのは
やはり至難のようです。

ryuusei3
2014年10月25日 再会時の流星号 大和川支流にて

caspian-2w2
2018年11月10日 オニアジサシ第2回冬羽移行中
このオニアジサシについては観察時点で初認後相当期間が経過
していたが、第1回冬羽という見解が聞こえていたので尾や翼の
観察を中心に嘴の大きさ・形状・色も併せて年齢を考えてみた。
第1回と明白なネット上の画像と異なること、近くで昨年の観察
記録もあることからカモメと同様の換羽をすると考えて、その推定
を確認するべく The Cornell Lab of Ornithology の Birds of
North America に短期登録して資料閲覧したところ、推定通りで
よさそうだということが判明した。 以下すべて同日撮影。

caspian-2w
この日オニアジサシを見たのが初めてという方が意外に多かった。
そういう私もこの日が人生初オニアジサシ。

caspian-bartailedgull2
ウミネコと同大のこのアジサシはしばしばウミネコ若鳥を威嚇した。

caspian-bartailedgull

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ムナベニスズメ

※ ムナベニスズメという和名の鳥は国内に存在しません。
  本日の記事の前半はフィクションですが、後半で外部着色について
  少し触れます。ベニスズメという外国産の鳥は実在しますが本日の
  記事とは関係ありません。


 本日は少しふざけて、珍鳥発見風に綴ります。
色素異常の鳥は野外では同種の鳥でありながら、まるで別種の鳥かと
思ってしまうほどの違和感がある。時には白変や黒変の鳥の種が不明
となることもある。本日ご紹介する鳥はありふれたスズメの突然変異で
胸部を中心に紅色色素が産生されるようになった個体。

sparrow
まずは同じ群れの普通のスズメ。雌雄は不明です。 本日撮影

red-breasted-sparrow1
先立つこと2年少し前にも、同様の突然変異に遭遇している。
2016年7月2日 堺市 大泉緑地 バラムクドリ出現の一報で観察
した巣立ち雛に近い嘴にも幼さの残る幼鳥

red-breasted-sparrow2
いつもカモ観察している芦ヶ池で観察した個体、本日
これも嘴基部に黄色味があってやや若い個体と思われる

red-breasted-sparrow3
2016年の個体より紅色は薄いしムラがある

red-breasted-sparrow4
頬の黒斑の辺縁が不明瞭なので、やはり少し若いようだ

red-breasted-in-flock
群れの中にいても紅色により容易に見つけられる

【鳥の外観に影響する色素の由来】
野鳥の観察をしていると、見慣れた鳥とよく似ているものの一部
または全体の色味が違う鳥と遭遇することがある。

内因性色素・・・メラニン色素、カロテノイド色素(摂取した食餌由来)
外因性色素・・・・環境水中鉄分による染まり(田澁、鉄やけなどと呼ばれる)
          船舶事故等で流出した油による黒~褐色の油曝
          吸密や採餌で花粉による黄~赤色の着色
          染工場の染色液や汚染水による偶然の人為的染まり
          意図的にいたずらされて着色した染まり
  通常鳥の羽毛には撥水性が存在するため、水性のインクを吹き付けた程度では
ほとんど染まらないと考えられるので、油性の着色液またはたんぱく質と親和性の
強い色素でないと長期間着色が保持されることはないと考えられ、上記2016年に
観察の個体と本日観察の個体が同一ではないかという推測は成立しない。
内因性の色素に異常が生じた場合、通例その範囲は元々の羽区に沿って変化が
起こるはずで、実際白変となったマガモ属の翼鏡からは構造色が消失してしまい、
黒変のマガモ属の観察経験はないが、より鮮やかな構造色が出現すると考えて
いて境界のランダムな変化はないと考えられる。
他方、外因性の色素による染まりでは採餌姿勢や採餌時に水中に没する、または
垂れた水分が影響する部位のみに染まりが影響され、ランダムな染まり方をする。
そのため違和感のある色味のある羽の境界を慎重に観察することで、色素の由来
を推定することができる。
上記のスズメは明らかに人工的な外部着色だと推定できるが、どのような経過で
赤く染まったかは不明です。

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オオバンの雌雄成幼

近年都市部で増加する3Bと言えば、ハシブトガラス、カワウ、オオバン。
この黒い鳥たちがなぜ増えるのか、どのような繁殖戦略が奏功したのか?
黒い鳥たちには、嫌われ者である反面興味をそそる面もある。

大阪の鶴見緑地公園でカモを観察中に見かけた特徴的額板を備えた
オス成鳥と思われるオオバン。昨年より奈良菖蒲池で観察されている
白変のオオバン、これもまた雄成鳥と考えられた。白変はアルビノじゃ
ないんだよと言っても研究者や鳥好きならまだしも、白い=アルビノと
信じ込んでいる一般人にはなかなか理屈通りにいかない話。とにかく
黒いオオバンがほぼ真っ白なんだから「シロチャン」「アヤメチャン」と
呼ばれてかわいがられてアイドル的存在らしい。これと同様の事例は
熊本県にある浮島神社(浮島さん)の池でも見られるようで、こちらは
目の周囲も白く優しい顔つきで額板が小さめなのでメスなんでしょう。

oobann-adult-male-nara
こちらが白変のオオバン 1月18日 奈良市
額板上部が地肌からめくれ上がり、腰から上尾筒にかけてドーム状の
ふくらみが見える。また若いオスが近づくと追いかけまわし、キッと金属的
鳴き声を出して縄張りを主張する。

oobann-adult-male-tsurum
大阪 鶴見緑地のオスと考えられるオオバン。外見特徴に共通性がある。
1月17日

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大阪鶴見緑地の特徴的額板を備えたオス成鳥。水に浮いた姿勢で腰にふくらみ
が見える点が共通している。 1月17日

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上と同じ個体のオスだが陸上歩行時には腰のふくらみが目立たない。
1月17日

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こちらは第1回冬羽のオオバン推定メス 1月17日 大阪鶴見緑地

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更にもう一羽オス成鳥。 奈良市1月18日
やはり腰に特徴的なふくらみが見える

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メス成鳥と考えられるオオバン 奈良市 1月18日
額板は小ぶりで頭部が丸く、腰のふくらみもない。

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オスと考える行動としてこの追い払い行動がある。
近づく自身より若いオスは追い払いの対象となる。
1月18日奈良市

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オス第1回冬羽と考えられる若鳥 額板が小さい
しかし腰にはわずかにふくらみが見える 
1月18日 奈良市

oobann-juv-female-nara
同じく額板の小さな第1回冬羽個体。これはメスか。
腰のふくらみでの判定が可能ならこれはメス。
1月18日 奈良市

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京都市の琵琶湖疎水でカモ観察中にパンを投げるヒトの餌に
つられて寄ってきた2羽のオオバン成鳥。
上記の外観より手前がオス、奥がメスと考えられる。
1月19日

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額板が地肌から離れて辺縁部で反り返る様子はバンにも観察
できる。この個体は堺市で昨年2月から3月にかけ繁殖したオス。
2018年2月初旬

オオバンについての詳しい記述はバードリサーチニュースのVol10No2に
名城大橋本氏の記述があるが、雌雄の判定についての詳細は
記述されていない。行動を組み合わせた上記の判断はかなり信頼性の
あるものだと個人的には考えているが、姿勢の問題もあり腰のふくらみ
がどの程度有用であるかは、もうしばらく観察の余地がある。

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変わる分布

 現在では普通に見られる鳥でも半世紀前には珍しかったというのが
カモにもいて、アメリカヒドリやオカヨシガモが該当するだろうか。
1950年代に初めて記録されながら1990年代まで見つからなかった
メジロガモや木曽川で記録されながら、しばらくは幻のカモとされていた
コウライアイサも最近は国内、特に西日本で一定数の記録がある。
とても稀少とされていた期間が長かったせいで、現在でもとても珍しい
カモとして一部の方に認識されているメジロガモですが、福岡で記録の
あとは西日本でほぼ毎年記録されるようになったあと、アカハジロとの
雑種が報告されたかと思うと、約10年ほどで対象の多いホシハジロを
交雑の相手とするようになり、ここ1,2年で急速に数を増やしている。

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メジロガモ×ホシハジロ 雑種オス成鳥 大阪北部 淀川 12月4日

 数の減っているアカハジロとも交雑することの多いホシハジロだが、
メジロガモの個体数増加を客観的に反映する雑種であるとともに、その
メジロガモがアカハジロの勢力圏に分布を拡大していることの有力な
証拠だが、ホシハジロとの雑種オスの個体数増加は特筆に値する。
先ごろ、三重県での観察個体を紹介したが、感覚的には各都道府県
毎に各1羽もしくはそれ以上の個体数がいる可能性があって、この数
は今後3~5年程度でキンクロハジロ×スズガモの個体数をしのぎ
雑種ガモTOP3に入ってくる可能性が高い。

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「アカハジロ 2.5羽」 記事中大阪城の雑種として紹介していた雑種アカハジロ
その後、この3月に観察された画像を参考に描き起こしたのが上の画像
現在は虹彩色、翼帯の白色度、脇の白色食い込み範囲、肩羽の波状斑
すべての条件を満たしうるのは、画像に記したように(アカハジロ×ホシ
ハジロ)×メジロガモの3者交雑とするのが最も適当と考えています。

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オジロビタキ1 Taiga Flycatcher   堺市 本日撮影

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オジロビタキ2 Taiga Flycatcher   堺市 本日撮影

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オジロビタキ3 Taiga Flycatcher   堺市 本日撮影


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オジロビタキ4 Taiga Flycatcher   堺市 本日撮影

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オジロビタキ5 Taiga Flycatcher   堺市 本日撮影

分布が変わりつつあるといえば、このオジロビタキもそう。
過去記録されればすべてがニシオジロビタキという時期もあったのに
近年このようなオジロビタキ第1回冬羽の記録が増加してきた。
近くの池にはマガモ雄化個体×カルガモ雄

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オジロビタキ

カモ観察に出かけた際にオジロビタキと思われる幼鳥に遭遇した。

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暫定 ニシオジロビタキ幼鳥 大阪市

オジロビタキは単にオジロビタキと呼ばれる場合もあるが、近年ニシオジロビタキの
観察例が多いと話題となり、ヒガシオジロビタキなどとも呼ばれる別種です。
一昨年奈良の馬見丘陵公園、昨年大阪山田池公園、大泉緑地で記録があります。

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2016年12月18日 大泉緑地でのオジロビタキ幼鳥

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2016年12月12日 山田池公園でのオジロビタキ幼鳥

幼鳥の場合、オジロビタキ、ニシオジロビタキともに雌雄判断はできないため
雌雄の別は不明。なおこの大阪市個体、喉から胸の広範囲にオレンジ色味が
あり、GC斑は弱め、嘴は付け根まで黒色ながら尾羽から上尾筒の黒味はやや
弱く見える上、一度きり鳴いた地鳴きはニシの鳴き声に近く聞こえた。
更に多数の詳細な観察報告を待ちたい。

嘴の黒味ではややわかりにくかったですが、他の特徴はすべてニシオジロビタキ
の特徴を有しているとのこと。自身のカメラ映像が不鮮明だったり、口径の大きい
双眼鏡では見ていなかったので第一印象を誤った様子でした。15日記。

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