をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

不安要素

この春はなんだか変ですね。

いつもならもう夏やなぁとぼやく日がありそうなのに、襟巻きにコートの人がいる。
晴天の日が続かずに野菜価格は高騰している。 桜は散ったというのに春の実感がない。
もっとも3週間以上桜が散らずに見られたという点では行楽地のお店には良かったのかも。
ただ追い打ちをかけるようにアイスランドの火山噴火で場合によっては世界的規模で気象
に影響が出る可能性もあり、航空便は乱れたままのようだ。

そんな天候を見極めて渡っていった北の鳥たちは無事に繁殖地に辿りつけただろうか?
鳥たちには飛翔距離、中継点、水陸どちらに適応しているかで、飛行ルートが異なる。
カモたちの多くは日本海をまっすぐ北上するが、ツルなどは陸地、島、湿地沿いに北上
する、しかも、その時々の上空の風向きを的確に利用して。

私事ながら、もう20年以上も身体の不自由な家族がいる。年々、歳をとるので看ている
側も看られる側も健康状態は今よりよくなることは、まずない。
先日も、ある理由で定期入院したのだが、去痰のために「ムコダイン」という薬剤が入院中
投与されました。自宅では服薬していない薬です。
定期入院の処置自体はすぐに終わったのですが、導尿のバルーン交換留置で問題があり、
交換後数時間以上経過しているのに、一滴も尿が出ていませんでした。
驚いた私はすぐに看護師に留置位置が不正ではないかと訴えたところ、看護師は注射器で
チューブから直接吸引したようです。 当然、出血しただけで尿は出ず、代行医師が再度
留置するまで尿は出ませんでした。
翌日のこと、薬剤耐性緑膿菌に感染しているので、すぐに退院もしくは個室に移って下さい
と師長から告げられたそうです。 以前ここに入院した際に薬剤耐性緑膿菌に感染した後
有効な対策がとられずに何度も入院しているのに、不可解な勧告です。
急遽退院準備をして予定より早く退院したのですが、前日の入浴時、上半身に紅斑が多数
できました。一見、該当部位を強く擦過したような紅斑でした。
帰宅後、ムコダインの薬疹を疑うべきだと強く思うに至りました。
翌日、退院処理をしに行き、朝から血液検査もしたけど特に異常はないとのこと。
そりゃ、緊急で処理できる項目で異常がでるのは症状が出てからの経過時間からして、
白血球の軽度上昇くらいが関の山で、CRPの上昇はもう少し後にならんとわからんわ!
「今のうち帰っとかんと、いつ帰れるかわからん。」という代理ドクターにせかされて
早々に退院。 ま、それも事実(過去に1週間の予定で3ヶ月入院)なので、仕方の
ないところ。

入院した本人はもう1年以上も前から会話による意思疎通ができません。
そのため介護サービスや医療機関でケガをして帰宅する率が格段に増加しました。
退院に際しても、本人の外観と日常の変化を見比べて、どこが違うかを判断する以外
どのような体調変化が起きているかわかりません。

薬疹を疑っていた私には、その時点でスティーブンス・ジョンソン症候群の可能性を
感じていましたが、ドクターが退院を勧告する以上従いました。
薬剤の中断で軽快する可能性もありましたから。 帰宅時、よく開眼していた目は
瞑り、目脂・涙が出て、充血がありました。唇もだいぶ荒れてきていました。
帰宅後、上半身の紅斑はさらに明瞭になり、尿もカテーテル挿入時の出血由来とは
思えない軽度血尿が見られました。翌日には発熱を伴ない、口腔内粘膜に水泡・出血が
見られ、舌・唇から痂状出血がありました。
もはやSJSと考えて一刻も早く医療機関を受診すべき状態ですが、思いとどまりました。
過去に陰部に及ぶただれが発生した際に皮膚科を受診して、イソジンシュガー処置、
その夜に急性蜂窩織炎で救急入院して長引いた経験があるからです。
入念な口腔内洗浄を日に3度以上行い、乾燥防止に努め、浣腸したところ、翌々日
には格段に軽快しました。 類例は褥瘡のラップ類似処置でも過去に経験しています。
ただ、以上のことは万人に勧められる内容ではありませんので、念のため。

今回の入院で不可解な点が3点ありました。

・薬剤耐性緑膿菌は院内感染の要注意感染症に関わらず、なぜ履歴チェックしなかったか?
・家族が希望していない去痰薬をなぜ入院中に投与したのか?
・薬剤耐性緑膿菌への対応策として前回「メロペン」を投与したが、これはバルプロ酸
ナトリウム服用中の患者(本人が該当)への投与は痙攣誘発のため禁忌なはず、なぜ投与、
痙攣を発症させたのか?

 今後のためにも知りたいところです。

水温んで
このような画でもレスポンスの悪い機種では難しいチャンスです(ハマシギ)

今日、ペンタックスのセミ判一眼デジタル、ペンタックス645Dの発表会に行ってきた。
古い機種を現在も使用中の私には、無縁の存在だが、かつてペンタックスはMZ-Sベースの
フルサイズデジタル一眼を開発したことがある。 当時、それが出たら絶対に欲しいと
考えていたので、645Dの発表は非常に感慨深いものがあった。
会場に駆けつけた参加者の平均年齢は恐らく60歳を超えていたのではないだろうか?
もはや乗用車と同じで若者がハイスペックのカメラを手にできる時代ではなくなったのか
と思えるほどの年齢集団だ。
4000万画素、ローパスフィルターレスのカメラは単に画素数を超えた、生々しさ、
豊かな階調性を生むのに都合がよい、80万円もするけれど、寿命を10年縮めてでも
欲しいカメラ、フィールドで自在に使えるカメラだと思う。
単に画素数だけで精細さを競うコンパクト機種とは一線を画する出来の差だろう。

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お渓畔

今回はタチツボスミレの変種ケイリュウタチツボスミレについて

実はこのすみれの存在はすみれを見始めた頃から認識してましたが、はっきり意識して
観察するようになったのはここ最近のことなので、いつになく大量の画像とともにその
実像と現在について記事にしてみました。
本日の記事タイトル、「お渓畔」は京阪電鉄のイメージキャラクター「おけいはん」に
因む。舞妓はんに準じ、けい子さんをおけいはんと呼び社名とひっかけたものらしいが
実際は目的地へのアクセスに都合のよい「お阪急」で行ってきました("▽"*)

【渓流沿い植物】

「A new rheophilous variety,Viola grypoceras var. ripensis,
   from central and western Honshu,Japan」
「渓流沿いに生育するタチツボスミレの新変種」は1996年に報告された
原記載のタイトルですみれ界の大御所、山田直樹氏、鈴木才将氏、それに
当時大阪市立自然史博物館学芸員(現、岸和田自然資料館館長)の岡本素治氏
による。
rheophilous=渓流沿いの
rheophyte=渓流沿い植物
ripensis=rip英語のriverと同一語源+ensis名詞を形容詞化する接尾語で
 こちらも川沿いのといった意味
そのため英語タイトルには本州中部及び西部に見られる渓流沿い新変種、
ケイリュウタチツボスミレとより詳しい内容を含む。
大阪市立自然史博物館は近いこともあって、収蔵基準標本が閲覧できないかと
思いでかけてみたが、やはり個人への公開はしておらず、アマチュアの壁は高い。
記載のある大阪市立自然史博物館研究報告50号を購入して帰宅したが、現在
これらの報告がPDF化されweb公開の準備が進んでいるので、近い将来無償閲覧が
可能になるだろう。

ヒメレンゲ、ネコヤナギ、ヤシャゼンマイ、サツキ、カワラハンノキ等も渓畔植物
として知られ、これらの見られる川岸にはケイリュウタチツボスミレが生育している
可能性が高くなる。
サツキと一緒
サツキの根元で咲くケイリュウタチツボスミレ

ソメイヨシノ花弁で見る株、葉の大きさ
ケイリュウタチツボスミレの鋸歯はミシン目状
桜花弁と未開花株
桜花弁と未開花株、大きさ対比

桜花弁と通常株
桜花弁と山側開花通常株、大きさ対比

すみれの仲間:他の渓畔種
南西諸島のヤクシマ、アマミ、ヤエヤマスミレなども同様な仲間。

また、以下のすみれの関係は局地的分布ながら類似の母種・変種関係に近いのでは?

・コミヤマスミレ-ヒュウガスミレ
・ナガハシスミレ-アワガタケスミレ
・ニョイスミレ-コケスミレ
・オキナワスミレ-オリヅルスミレ
実際には高地要素等単一の変異ではないと思われるが・・・

また、水流・水圧に代えて標高・気流・風圧に対する変種ではと考えられるものに

スミレ-ホコバスミレの関係があり
葉の形がホソバシロスミレに似ているところも興味深い
ケイリュウタチツボスミレとスミレ
この場所にもスミレ(マンジュリカ)が見られた。 上のケイリュウタチツボスミレすぐ下。
スミレ特有の翼が発達しておらず、花後はホコバスミレ状の翼形を示すのか興味深い。
マンジュリカの翼は花後の夏葉で明瞭になることが多いが、変種アツバスミレのように花期に
明瞭な翼を示し、特に葉身基部でくびれるものも見られる。多分、そのような翼にならない?

環境
生育環境1
こんなところに見られます

生育環境2
岩の隙間に根をおろしているものも多い

特徴
・花期の植物体は母種と比べてかなり小さい
 花径>葉身サイズで葉幅の倍くらいの花径であることが多い
・果実期の茎葉基部は広楔形~切形
・無毛でクチクラ層の発達した照葉
・丈夫な地下茎と発達した根
・しなやかな地上茎
・すぐに発芽する種子      ・・・等が母種との相違点
 上記報告の挿入画は花のサイズが小さく、単に小型のタチツボスミレに見えなくもない

葉と托葉
葉と托葉

花アップ
花アップ

花側面
花側面

実生カエデの芽吹きと
実生カエデの芽吹きと

バリエーション

1
向陽地、多くはこの株のように花付きが多い

2
向陽地

3
半日陰

4
半日陰

5
半日陰、大きさ以外は母種に似ている

6
半日陰、丸弁傾向

7
半日陰

8
日陰、ジャゴケも見られる支流合流地の岩裏。花径・葉サイズは母種と同程度、葉の色も薄目

9
ほぼ日陰

10
向陽地

水湿環境や日照でやや母種に連続した形態の変化が見られないだろうか?
細弁と言われる花弁形状にも、同じ場所でこれだけの変化がある

分布
報告記載時には神奈川県~山口県の主に太平洋側に分布とされたが、その後日本海側や四国でも
報告があり、個人的印象では東北~九州・四国の各地に分布すると推定している。
ただ、九州はコタチツボスミレの分布と重なる地域を多く含み、花期の外観から容易にこれらを
区別するのが難しいのではないかと思う。
また、河川の中流域に特徴的な個体群が見られる場合が多い(一般に○○峡などと呼ばれる場所)
のだけれど、一時的に増水・水流に押し流される場所というのは源流部でも見られ、そんな場所
にはほぼ同様変化のタチツボスミレが見られる。これらも含めてケイリュウタチツボスミレとする
ならば、報告記載の事例にも見られるコタチツボスミレとの混同はかなり高率に発生しているの
ではないかと考える。
また、現在報告されていない大阪府を含め多くの場所からも、この変種は発見可能だと思われる。

水面からの位置変化と見られる個体、オオタチツボスミレ6画像に続きます





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