をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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アメリカヒドリ雌

femaleAW
仲良くキンクロのおこぼれを食べるヒドリガモとアメリカヒドリ雌のペア

先日「淀川の底力」エントリーの後、腋羽等の確認はすぐにできた。
また、氏原氏の雑記帳内容からもアメリカヒドリ雌の判断でよいことがわかった。
その後、氏原氏のエントリーからは識別点が削除されています。

American Birding Association(ABA)
サイト内の Publications>Birding>Birding Archives>2005で Vol.37 No.2Mar/Aprに
Identification, Molts, and Aging of Female-type WigeonsというバックナンバーPDFがあります。
図はなんとなく子供の絵に見えますが、内容はヒドリガモ両者の相違が書かれています。
興味のある方は一度ご覧になってください。

今年は年明け前から父の具合が悪くなり、その後母が体調を崩し、ろくに眠れない時期が
あって、その状態は依然続いているとも言えます。むしろ、悪化に拍車がかかっているかも。
いろんな災害もあって良い年かどうかはわからない年でしたが、来年がどうか良い年と
なりますよう祈りたいものです。来訪・コメント頂いた皆さんどうもありがとうございました。

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メス様外観のミコアイサ

最近、よく聞くことに「今年の冬鳥はおかしい」というものがある。
確かにカモにしても小鳥類にしても数や渡来時期にただならぬものがある。
しかし、いつものとか普通だったらという概念はそもそもどこから来ているだろうか。
人類のみが爆発的に増加し、他の生物たちの生活資源まで分捕ってしまったら、それは
ただ人類の将来をも危うくしていることに他ならない。
毎年のように聞かれる「何かおかしい」この言葉を耳にする度、私は強くそう思う。

身の回りの生き物や自然を見ていて、何かの異変を察知することは、誰にでもできる。
しかし、確かな根拠・言い換えれば科学的知見に基づいてそれらを知らしめるのは、
そう簡単なことではない。思い込みと科学的根拠はその出発時点では大差ない。
わざわざことわるほどのものではないが、以下の内容も思い込み要素が強いかも知れない。

オスの白黒の対比がひときわ鮮烈な印象を与えるミコアイサ。
しかし、秋遅くに飛来した時点では全てがメスのような外観をしている。
例年多くの個体が飛来する履中陵の濠でも既にピークを過ぎたかと思える個体数に達した。
ピーク時には例年70羽を超えるほどのミコアイサでも、オス成鳥の換羽終了と共に急激に
その個体数が減少し、周辺部の古墳濠や池に分散していく。

では、全部がメスに見えるミコアイサの雌雄や成鳥・幼鳥を区別する方法はあるだろうか?
ミコアイサのエクリプスでは目の周囲が黒くないと言われる。
これは事実なのだが、繁殖羽に移行していく過程で最終的に黒くなる。
そのためもあって、オスのエクリプス時の頭部は赤茶色味が強いとか焦げ茶色味が強いと
いった別の観点で語られることがある。
そういった観点も必要だが、もっとはっきりと区別できる識別点が必要ではなかろうか。

最近の撮影画像 2011.12中旬履中陵
richu1112
画像に入れたキャプションのような判断を私はしている。
渡来初期の群れに占める幼鳥率は高い、しかもオスの比率が高いと判断している。
12月初旬でオスと明らかに判断できるのは、オス成鳥が大半を占める。
中旬を過ぎると幼鳥の中でも換羽進行の早いオスが徐々にオスの兆候を見せ始める。
しかし、メスは後頭部に張り出した明るい栗茶色の頭部をもち、オスに比べて喉~頬に
かけての白色部が小さく、栗茶色と白色部の境界がやや明瞭なので、よく見れば
判別が可能。しばしば境界部は「M」字状。オスは「つ」字状で切れ込みが大きい。
光線状態によっては栗茶色が暗色に見えたり、頬の白色部がやや大きく見えることも
あるので注意することは必要。
全てがメス様外観を呈する中で、目先が明らかに黒いのはメス成鳥だけのはず。
エクリプスの目先は黒くない、残る黒くない目先の個体は幼鳥達であるはずだ。
ところが渡来後、日数が経過するとエクリプスも幼鳥も次第に目先が黒くなってくる。
画像一番奥の個体の目先は下縁が黒くなりつつあるし、手前の個体は真黒ではないが
かなり黒っぽい。

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メス成鳥と考える個体の外観 2010.1初旬ニサンザイ古墳

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オス成鳥・エクリプスから繁殖羽への移行初期、白い眉状白斑出現時点で体羽はまだメス様
2009.12初旬 岸和田市

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オス幼鳥、 2011年3月中旬・イタスケ古墳 白い眉状白斑出現時点で体羽は既にオス
様外観、目先も真黒。 多くの幼鳥オスがオスと判別できる時期は2,3月頃と考えられる。

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エクリプス~繁殖羽への換羽では全体の換羽が万遍なく進み、その中頃で目先が黒くなる。
2009.11中旬履中陵

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上の個体の羽ばたき画像 2009.11中旬履中陵
次列風切後縁の白帯はやや広く、次列の黒色帯とその上部黒色帯の境界白色部は狭い。
小雨覆に見えるゴルフクラブのクラブヘッド状の白色部は幅広く大きい。

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オス幼鳥飛翔画像 2010.1中旬
クラブヘッド状白色部と次列後縁白色帯内側をつなぐ白線はまだ出現していない
またその他の翼上面は灰褐色傾向が強く、全体に羽衣はウロコ状の質感が残存する

1w-female-earlyfeb
2月初旬のメス幼鳥翼上面パターン。
2月頃にはオスであればクラブヘッド状白色部と次列後縁白色帯内側をつなぐ白線が出現し
翼付根上側に太く白い縦線が見られるようになる。メスにはそれが見えてこない。

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2008.1下旬ニサンザイ古墳 メス幼鳥外観 体羽に褐色羽が混じる<追加>


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2008.1下旬ニサンザイ古墳 上の個体と同一 至近距離で撮影できた<追加>
小雨覆の白色部は灰色羽縁によってメッシュ状に見える。ここがメッシュ状に見えれば幼鳥。

female-wing
メス成鳥、翼上面パターン 2009.11下旬
小雨覆のクラブヘッド状白色部は狭く小さい

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上のエクリプス個体の羽ばたき画像 2009.11下旬

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2009.3初旬、上の羽ばたき画像と同一個体前シーズン画像
エクリプスでも繁殖羽でも翼付根の太い白色縦線以外は変化がない
ウミアイサの幼鳥オスの翼上面パターンを先日紹介したが、よく似ているでしょう。
ヒメハジロやホオジロガモなども同様なパターンの組み合わせでオスの白色部が大きいです

香川県でもミコアイサが多く飛来する場所があり、Sさんやコメントに伺ったFさんは詳細な
画像をたくさん撮影されている。Fさんにコメントした日のブログ画像は上記翼付根の太い
白色縦線が浮き上がってきたオス幼鳥の飛翔がよく撮られているし、問い合わせいただいた
Sさんにはその後私情で返信出来なかった。共に貴重な画像を見せて頂いたことが、現在の
自身の識別の礎となっている。両氏にはこの場で感謝したい。
幼鳥識別の意識がないままに、メスの個体識別を頭部外観から試みるのは無理があるだろう。

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淀川の底力

晴天の今日、アカハシハジロの換羽進行度を見に出かけた

netta-ruffina
相変わらずオオカナダモを横取りしようとするヒドリガモを従えるアカハシハジロ

途中でお会いしたご夫婦にいますよと教えて頂いたビロードキンクロ
ww-scoter
嘴元の白斑の大きさや嘴先端の赤色味がないのでメスに見えるが、黒色味が強くオスかも

ww-sccoter-fly
全体的な羽衣の質感やほぼ次列風切に限定される翼の白色部から幼鳥であることは確か。
初列まで及ぶ白色部の広さはオスを示唆するものではないのか?という気もする。
頭部の色味等諸要素からオスを疑いましたが、他の撮影者の画像も併せて判断するとメス
でよいようです。
ちょうど10年前にも同じ頃淀川でメスのビロキン記録があります。

最後にアメリカヒドリメスの可能性が高いカモを初見。
たびたび探してはいたが見つかるのは明らかな雑種のみで、いつかは!と考えていた。
american-wigeon-f2
嘴基部にも黒条があり、灰色ごま塩の頭部、ややまだらな胸部、橙色味のある脇等
アメリカヒドリメスの外観を全て満たしている。肩羽にスポットが少ないのはやや気になる。

american-wigeon-f1
残念ながら腋羽の白色度の確認はとれなかった。
純粋なオスであっても、腋羽の白色度が確認されていないことが多いので是非確認したい。
ただ次に観察に行ける機会はまだ先のことなので、それまでアカハシハジロ同様滞在して
いて欲しいものだ。

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バタ足バタフライ

先日来のカモメ画像、実はウミアイサの撮影副産物でもありました。
大阪府内で自然状態の海岸が残る場所はごく限られており、そんな場所は身近にないので
なかなか観察できなかったウミアイサの興味深い採餌法。
ウミアイサは自然海岸でなくとも海岸や河口、池・湖でも見られますが、今回紹介する様な
採餌法は浅瀬を利用した追い込み漁法の一種と考えられるので、初観察でした。

まずはウミアイサのオス
male
まだ完全な繁殖羽への移行が完了していないようで、ややぼんやりした外観です。

male-feeding
これがバタ足バタフライ採餌法、魚を目視で見つけるや浅瀬は走り、浅底部では翼を
バタフライ泳法のように繰り出し、やや深いところではそれらを併用して猛スピードで
魚を追いかけます。まるでロケットブースターのスイッチが入ったように・・・。

male-fishcatch
やや深い場所で魚を捕まえたオス

次にメス、別の日に撮影です
juv
随分近くに来てくれました、実はこのウミアイサが見たかったのです・・・理由はあとで

juv-fishsearching
岸近くの浅瀬で顔を海に入れて魚を目視探索

juv-catchup1
オス同様、魚を見つけると猛ダッシュ。
juv-catchup2.
まるで水上ジェット機を思わせるスタイルでしょ。

juv-catchup3
岸から離れた場所で魚を見つけてもこの様な姿勢で波乗りのように魚を猛追します。

juv-fishcatch
岸辺に追い込んで大物ゲット!です

juv-fisheating
満足気にすぐに呑み込みました

以上、大方の皆さんはこれをメスと思われたでしょうが・・・
私の考えは実はそうではありません。 それは続きで

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モンゴル、スミス他

カモメも何とかわかってきたように思うが、幼羽~第1回冬羽では悩むことしばし。
最近の画像から近辺では珍しい目のカモメ幼鳥を少し。

mongolicus-juv1
一番左側でこちら向きなのが、やけに白い。ひょっとしてモンゴル?

mongolicus-juv2
中央で左向きなのがモンゴルセグロカモメ幼羽~第1回冬羽。周囲にはオオセグロ、セグロの幼鳥も。

mongolicus-adt
左側が今年2月初旬に別場所で撮影したモンゴルセグロカモメ成鳥夏羽、換羽は早い。

カモメがよくわからんと言われている一因として図鑑類の編集の基準とされている日本鳥類目録が
現状と著しくかけ離れていて世界的な趨勢に取り残されている感は否めない。
改訂作業の間隔、編集期間が長すぎるのと細分化傾向にある(独立種を多く認めるなど)種の認定
に第6版では追随できていなかったのではないだろうか。
また、唯一カモメの詳細が判別できるカモメハンドブックでさえ、次のスミスは和名、学名共に
時代の趨勢に合わせて変更されていてカモメの世界はややこしい。

smithsonianus1
タイミルセグロカモメの後ろに隠れているアメリカセグロカモメ幼羽~第1回冬羽。
右側にはモンゴルセグロカモメ第2回冬羽も見える。
アメリカセグロカモメ幼羽は全体にベッタリとした暗色で背はタイミルの亀甲パターンほどでは
ないが小ブロックの羽縁が細い淡色切れ込みに見える。

smithsonianus2
こちらはタイミルセグロカモメ幼羽~第1回冬羽と並ぶアメリカセグロカモメ幼羽~第1回冬羽
背の亀甲パターンはタイミルが大きく高コントラスト。アメリカセグロの大雨覆は暗色帯に見える

smithsonianus3
飛翔時、初列風切の内側は淡色に抜けて見える

smithsonianus4
体下面はベッタリ暗色で外側尾羽には斑が見える、尾筒付近も斑が多い。

スミスというのが通称なのだがハンドブックの旧称はウスセグロカモメ、改訂でアメリカセグロカモメ
Smithson-ianusはSmithson(スミサン)という人名に男性名詞を形容詞化するianusが接尾辞として
ついたものですが、スミスと呼ぶのには違和感があります。SmithsonはSmithのsonの固有名詞であり
日本名で言えばスミスが太郎、スミサンが小(子)太郎といった名付けに由来しているからでスミス
はお父さんの名前になってしまうためです。
なぜ学名にSmithsonianusとなったのかについては英語版Wikipediaに解説がありスミソニアン研究所
の収蔵標本を元に新種報告されたからのようです。スミソニアン研究所は英国の科学者ジェームズ・
スミソニアンの遺志と資金に基づいて設立されたスミソニアン博物館群を含みます。

このアメリカセグロカモメはいるよとは聞いていたのですが、最近見に行くようになったものの滞在
時間が極端に短くすぐに飛び去ります。おまけに晴天の午後にしか見られないような状況で観察には
難儀させられます。

saunders-juv
ズグロカモメ第1回冬羽

saunders-adt
ズグロカモメ成鳥冬羽  近年は大阪湾の複数ヶ所かその近辺で数個体見られるようになってきた

不明カモメに続く


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