をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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おしり拝見

おしり拝見とはいっても痔の診察ではなく、幼羽判断の方法のひとつとして紹介。

振り返って考えてみると、これまで随分と思い違いをしながらカモを見てきたなぁと
思う。シマアジの雄幼鳥をエクリプスとして記事を書いたり、昨年はかなり自信満々で
メジロガモ雄幼羽を雑種雄ではないかとしたかと思えば、メジロガモ雌幼羽をアカハジロ
雌幼羽と判断したりした。世間一般に通用している概念を個人的な観察で覆すようなこと
はかなり大それたことと感じるが、一定の既知の事実の積み重ねと類推からかなり正確な
結論を導き出せるはずだというのが自身の感覚。多分これからも間違いながらあせらずに
ゆっくり観察を続けるつもり。

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前エントリで紹介したオナガガモ雄の幼羽・成鳥(右)の倒立採餌
両脚の間の腹部から下尾筒にかけて幼羽には密な縦斑が見える

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これがオナガガモ雄幼羽の正面倒立採餌

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こちらはハシビロガモ雄幼羽の正面倒立採餌

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こちらはコガモ雄成鳥と雄幼羽(右)の倒立採餌
コガモの腹部は小縦斑に見えるものから大きな斑点状の腹部までかなり腹部の白さには
幅があって幼羽と判断できる縦斑か見分けられるにはやや慣れが必要かもしれない。
ただ判断は1点のみでなく複数の判断点を総合して行うものなので、何が幼羽なのかが
理解できれば一目で幼鳥判断は可能だと考えられる。
一般に幼羽の方が赤褐色の染まりが多いように感じるのは、染まりに対する撥水機能の
不完全さから来るのかも知れない。

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これが上の画像右側のおしりの持ち主、コガモ雄幼羽

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こちらは同じく左側のコガモ雄成鳥
三列風切の形状はよく似るが幼羽より長め(成鳥も伸長時は短い)で外弁の白色羽縁は
更に少ない。幼羽では外弁のみでなく内弁先端にもやや淡色羽縁が認められる
雄の背から尾筒にかけての羽縁淡色部はあまり目立たず、頭部の過眼線等も雌ほどは
明瞭でないことが多い


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別のコガモ雄幼羽の倒立採餌

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水面で顔を浸けて採餌するコガモ雄幼羽

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この雄幼羽では脇に既に波状斑が出現している。波状斑は線が太く幼鳥特有のパターン。
成熟するほどに波状斑は細く白黒のコントラストが強くない滑らかなものに変化していく

なお、雌幼羽に関する記事は「2羽の幼鳥」にあります

雌雄の差はこのほかに嘴の大きさ・形のメリハリ・上下の厚みが薄いなどが雄に特有の特徴
幼羽か成鳥羽かを判断するのは、木で判断する方法・森で判断する方法いろいろあるように
思う。木というのは細部から森というのは全体からの印象のたとえ。

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オナガガモ

観察池のカモはカルガモ以外に一番乗りしたコガモ、マガモ、ハシビロガモに続いてシマアジが来て
ヒドリガモ、オナガガモがほぼ同時にそれに続いた。本日は大阪南部ではそれほど多くないオナガガモ。

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オナガガモ成鳥雌

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オナガガモ成鳥雄=エクリプス

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オナガガモ雌幼羽

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オナガガモ雄幼羽

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オナガガモ雌の成鳥と幼鳥(右)

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オナガガモ雌の成鳥と雄幼鳥(右)

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オナガガモ雌幼鳥と雄幼鳥(右)

換羽進行過程については「繁殖羽移行中の幼鳥・成鳥」もご覧下さい。

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この時期のコガモ

猛暑の影響か、今シーズンのカモ飛来は例年より10日から半月ほど遅い。
この時期にカモが見られる場所はまだ限られた場所で、今後一気に増加しやがて
近隣地に分散していくような集合地的要素が強い。
例年晩夏から秋にかけて戻り来るカモのトップバッターはコガモで、春に去りゆくのが
一番遅いのもコガモだからカルガモを除くカモ類で一番観察期間の長いカモとなる。
多くのカモが冬鳥として日本に渡来するが、通例成鳥が先で遅れて幼鳥が飛来する傾向
にあり、コガモに関しては大阪近辺で成鳥雄が成鳥雌に先行飛来するようにも思う。

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今シーズンの飛来初認時のコガモ、2羽ともに雄で確認できた3羽全てが雄。
9月初旬、堺近隣市にて

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本日撮影の近隣市の池に飛来したコガモ。8羽中左から2羽目の雌以外はすべて雄。
雌の三列風切は脱落、伸長中

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上の8羽のうちの3羽、すべて雄。

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本日撮影、別池の雌成鳥

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上と同じ池の雌雄、下が雌成鳥で上が雄成鳥

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上と同じ池の雄成鳥

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上と同じ池の雄成鳥、別個体

嘴の黄色味は雌雄ともに認められるが、この時期は雄嘴の黄色が目立つ。点状黒斑は雌に顕著。
雄の虹彩は雌に比べて紅色味が少しあり小豆褐色、雌はやや灰色味がある小豆褐色。
雄の頭部は過眼線より上方全体が黒っぽいあるいは茶色っぽい傾向があるが、必ずそうだとは
限らない。
肩羽や上尾筒の軸斑と羽縁淡色部のコントラストは雌で明瞭な傾向があり、特に三列風切外縁
に見られる淡色部の太さと終端形状は雌雄識別上有用な相違点・・・等々いろいろ雌雄差あり。

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鳥学会名古屋大会

一昨日の14日、個人的には2度目の鳥学会に一般参加してきた。
当初は事前登録で参加費を割安にし、なおかつ近鉄の週末フリーパスで交通費もかなり
抑制するつもりでした。ところがフリーパスは3日連続で週末に利用できるのですが、
特急を併用しなければ、午前の口頭発表の最初から聴くことは不可能です。
入院中の父のこともあり3日間全てで参加できるかも不透明で、夜は必ず帰宅する必要
から、久しぶりに長距離運転による単独ドライブで現地入りすることにしました。
会場の地図と駐車場情報、会場見取り図を近所のハンコ屋さんでプリントして携行。
府道大阪環状線を松原ICから西名阪道に入り、天理方面から名阪国道に、亀山JCで
東名阪道、四日市JCからは伊勢湾岸道経由で名ニ環の植田へと至り標準的な2時間半
少しで現地到着。途中休憩は御在所PAでトイレ休憩のみ。植田で高速を降りたあとに
すぐに左折レーンまで寄る必要があったが、一般道合流で寄せきれずにやむなく直進後
次の交差点でUターンして目的のコインパーキングに駐車。名古屋入りは春以来です。

下車後、交差点で信号待ちをしている方を見て、見覚えのあるHさんだと思い、声かけ
しましたが、どうも同姓の別人のようです。知っているHさんとは一度しか面識がなく
長身、やせ形の体型と物静かな外観から、あるとき以来私はこの方をHさんだと誤認
していると気づきました。 その後会場の名城大に移動しながらお話を聞いていると、
なんと主催者側の役員さんと判明。受付開始まで少し時間があること、階段を上がった
この先に受付棟があることなどを教えていただいて、お別れしました。
ところが、このときHさんにくっついて会場に行ったことが、後々大きな勘違いになる
ことはこの時、知るすべもありませんでした。長時間大学構内に滞在したため帰りは
すっかり暗くなっていて、目印になるものを覚えていなければ、方向感覚だけが頼り
です。方向感覚は間違っていなかったのですが、出場したのが正門からで入場した門と
異なっていたものの、正門前の国道153号沿いにまっすぐ進めば駐車場に辿り着くと
考えていました。帰りに歩けど歩けど見覚えのある風景が現れず、原駅前という案内
表示を見て間違いに気づく始末。正門前を東に直進すれば飯田街道に至ることを予め
理解していたのに、植田西交差点を北上するのを失念していたのです。 結局10分
ほどの距離を1時間近くかけて歩きました。

さて、前置きは長くなりましたが、鳥学会等がかつて企画・開催された「論文を書こう」
で知りあえた仲間と久しぶりに会えることもあって随分と楽しみにしていた今回の学会。
ただ仲間たちと会えたのは午後からでしたが、口頭発表でも顔見知りや誰かがわかる方
がたくさんいて、前回初めて参加した大阪大会からでも数多くの方を認識できるように
なっていたのに驚きました。大阪から参加された方はほぼ全員認識できました。

学会の発表や個々のテーマについて特に個人的にコメントする立場ではないので、今回
特に事前に興味をもっていたJOGA第16回集会
 「羽田健三業績レビューと今後の展望ーガンカモ類の形態を中心に」を聴いた

羽田健三の「鳥類の生活史」についての嶋田哲郎氏のはなしについては
カモ類の基礎調査資料としての価値をオーソドックスに評価、採食型や環境によるカモ
群衆の取り扱いについては基本的に氏のはなし通り、あらためて評価されるに値する点
も多いが、実際の私の観察では餌食物や採食型は述べられているほど明白な境界はなく
水面採食ガモが潜水採食ガモの採餌形態をとったりその逆であったり、植物質採餌ガモ
が動物食、あるいはその逆なこともあり、このような現実との相違が場所によるのか、
調査の時代によるのか、またはそれらが初めから例外として扱われ棄却されたのか不明
であり、手放しでこれらの資料をスタンダードとして評価することはできない。

小木曽チエ氏のカモ類鳴管の形態は
同属のカモ雄間でかなりの類似性があり、普段はっきりとした鳴き声を聴くことのない
潜水カモの方が大きく、また実際に聴く鳴き声の音量と鳴管の大きさは逆転している
関係から、カモ同士の本来のコミュニケーションはかなり高周波域の人間に聴きとる
ことが不可能な部分が多いのではないかという疑問を抱く。なぜならカモ雌の多くが
発するガーガー音は隆起のない鳴管から発せられているから。この鳴管による種の識別
については解剖が必要ではあるが、かなり有効な方法であることが実際の鳴管を見て
納得できた。人骨の骨盤のように性差もかなり明瞭に出るのが、斃死体の雌雄・種識別
に向いているように考えられる。

渡辺順也氏の「化石に見る無飛翔性のガンカモ類」及び「鳥類目録第7版に見るガンカモ
の新分類法について」では
飛ばないカモの起源や現生無飛翔性カモについての系統的なはなしがあり、興味深く聴く。
アンナカコバネハクチョウといった飛べない白鳥がかつて日本に生息し、ひよっとすると
潜水していたかも知れないというのには、反った長い嘴とともに驚きだった。

16回目にして初めて参加したJOGA集会、後方に着席していたら世話人 須川氏の
要請ですぐ後ろに座っての聴講。これまで形態については羽衣の変化等限られた部分しか
論じられることがなかったようなので今後の展開に期待したい。

fly-mix
本日、台風後の晴れた池でシマアジ複数の飛来を今秋初確認
左からコガモ雄、カルガモ雌、シマアジ雄幼羽、カルガモ雄、シマアジ雄幼羽(嘴切れ)
秋のシマアジは依然としてエクリプスという風潮は払拭されていない

shell-eat
小形の淡水貝を採食するシマアジ雄幼羽、奥はコガモ雄成鳥
シマアジやコガモは植物質以外食べない、潜水採食しないというのは例外もある

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シギチの成鳥・幼鳥

父の胸水検査の結果が出た。 悪性細胞(いわゆる癌の可能性)はなし。結核性も否定。
前回よりもさらに胸水が減少し、白く見えるレントゲンの肺透過性が改善してきた。
一方で便潜血反応(免疫法)で陽性となったため、血行改善剤プレタールは中止となった。
便潜血陽性がイコール大腸がんというわけではなく、痔などの下部消化管出血を含めた他
要因でも便潜血陽性となることはあるので、あくまで善後策というところ。

この秋のシギチは当地周辺で、ジシギは明らかにハズレ。
干潟のシギチは少ないもののまずまずといった感じ。 特に定期観察干潟の昨秋がハズレ
でしたので、あまり期待しませんでしたが、昨年ほどはひどくなさそうです。
秋の鳥見は成鳥よりも幼鳥、特に新鮮な幼羽が見られたりするので、初心者には識別で
苦労する面があると思いますが、その分奥が深く、成鳥・幼鳥で渡りルートが違う、成鳥
の観察が稀ということも珍しくありません。 この辺は日本に繁殖のために飛来する夏鳥
である小鳥たちとは一線を画する部分でしょう。なぜなら繁殖後の小鳥たちにも移動時期
の差はあっても成鳥・幼鳥のどちらかだけしか見られないことはまずないからです。

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渚のトウネン幼羽 整った端正な羽は幼羽ならではの美しさ
これと同じ場所にいたトウネンの嘴がやや長くヒメハマシギに一瞬見えた。
トウネンに似た珍しいシギ、ヘラシギ等もこの時期に見られることが多い。

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トウネン幼羽(左)とキリアイ幼羽(右)

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同じ場所で見たトウネン成鳥冬羽(左)とトウネン幼羽(右)

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トウネン成鳥冬羽(左)とトウネン幼羽(右)もう一枚
これが成鳥冬羽とするとかなり換羽が早いように感じるが、見慣れた幼羽とは明白に違う
過去ここでこの時期、やはりキリアイ幼羽観察時、疑いようのないトウネン成鳥冬羽を観察
その時も遠かったが、春に観察経験のある第1回夏羽ほど近くに来ないので詳細撮影できず

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メダイチドリ幼羽、メダイの好物はどちらかというとゴカイ系なので砂地・泥地が多い

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8月末に撮影したオオメダイチドリ成鳥冬羽、こちらは礫地などでカニ等を食べることが多い

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よくメダイチドリとは脚の長さが違う、嘴の長さが違うなどと言われるが、翼帯の白も太い

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左がシロチドリ冬羽、中央がオオメダイチドリ幼羽、右奥がオオメダイチドリ成鳥冬羽
これまで飛来時期と運の関係で見ることが叶わなかったオオメダイチドリ
実物さえ見れば、どこが違うかなんて杞憂に過ぎないほど歴然とした差だった
連絡をいただいた鳥友には、成・幼見せてもらって感謝するほかない8月末でした

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