をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

マガモの中央尾羽

ここ最近、母の認知症進行、アルバイト欠員による勤務シフト変更、国勢調査で
なかなか思うように行かない日々が続いていたが、先日の鳥学会へは勤務を
交代してもらうなどして、一般参加してきた。

鳥を観察するようになって、周囲とは違った視点で鳥を見ている自分が大多数
の観察結果や報告内容と異なる意見をもつようになり、いつしか自分の常識が
他人の常識ではなくなってしまっていたと、気づくようになった。
無論、この意見の中には自身の意見が認識違いであろうことも含まれている。

学会での口頭発表やポスター発表、自由集会は水鳥関係で特に興味を抱く
ようなものも少なく、特にJOGAの集会はもはやカモよりも雁・白鳥が主体の
ようで、参加は失敗だった。今後の課題設定からも益々興味を殺がれる内容
と感じられたのは残念なことで、どうやら研究者と一般バーダーでは研究主体
が異なるようで、退屈の一語に尽きた時間だった。別の自由集会か関東煮屋
のジシギ集会に参加すべきだった。

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2羽のマガモ雄成鳥エクリプスから繁殖羽へ移行中個体 9月12日
手前の雄は推定第1回非繁殖羽から第2回繁殖羽へ移行中、奥は
3年以上経過していると推定される成鳥で中央尾羽がカールしつつある。

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上奥の個体と同一個体 本日9月23日

今回のポスター発表のタイトルから事前に興味を抱いていた発表がひとつ
あった。それはマガモの巻き羽が尾羽か上尾筒かというものであった。
マガモの尾羽総数は18~20枚。うち中央尾羽の2組4枚がカールしている。
自分自身では至極当たり前な内容がポスター発表されていたので、逆に
興味をもって解説を聞いた。過去にコバケイ図鑑や高野図鑑では確かに
上尾筒としているものがあるが、多くは尾羽だとしている。 さらに通例雌の
尾羽はカールせず、雄化した雌の繁殖羽、雑種雄の繁殖羽でカールしており
雄であっても、幼羽や非繁殖羽においてはカールしない。
これらの記述が図鑑によって簡易記述されているため、マガモであれば中央
尾羽はカールしているものとの誤解も多い。また、マガモを元に家禽化された
アイガモやアヒルのオス冬季羽にもカールは見られる。白いアヒルはすべて
雌であるとのまことしやかな情報をど素人だった頃は信じていたものです。

さらにこのカールした尾羽のことを男性に問うている場面に偶然遭遇、
思わず割り込んで、「非繁殖羽ではカールしてませんよ。」「繁殖羽移行の
初期にはカールしていない尾羽が次第にカールしてきます。」と返答すると
お二人から言下に否定されてしまった。「最初から巻いて生えてくるんですよ」
と言うので、「本当ですか?」と問い返すと「間違いない。」と再度否定されて
しまいました。否定したのは羽衣識別、標識の大家でした。 ・・・でもね
上の画像の通り、繁殖羽であっても最初から巻いて生えるのではありません。
質問していた女性には、その後興味深い羽のお話を聞きました。

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