をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

仁徳陵にもミコアイサ

またも永らく更新せず、年があらたまって、はや20日が過ぎた。
遅まきながら、今年も宜しくお願いします。

都市部の銀世界を夢見て目覚めた今朝だったが、景色はいつも
とおんなじ!予報ほどに近年は、積雪の期待はできない。

そんな今朝珍しい光景に出合った。
ミコアイサのオス7羽、メス5羽が仁徳陵内濠に浮かんでいる。
目視で300m先のカモを識別するのは難しいが「パンダ」なら
容易に見分けられる。オシドリ・ミコアイサ特定のカモのオスは
たとえ遠距離であっても識別できる「色彩」をまとっている。

ディスプレイするミコアイサ
ディスプレイするミコアイサ
今シーズンは履中陵で年が変わる前の12月からディスプレイが見られた。
ここ仁徳陵でも大きく胸を反らし、冠羽を立ててメスを取り囲む姿が見える。

「大古墳の濠ならいろんなカモが同時に見られる」そう思いがちだろう。
しかし、実際には特定の陵に特定のカモが偏在する。ミコアイサは宮内庁管轄の
お隣の履中陵に30羽を越える数で飛来することも珍しくない。
オシドリやトモエガモも採餌の都合と安全距離の都合、どちらにもいる。
だが、柵が低くヒトが接近できる環境のニサンザイ古墳にトモエガモが入ることは
移動の一過性飛来を除いて確認されていない。一方ミコアイサに関しては更に規模
の小さい御廟山古墳に入ることさえ時折確認されているが、最大にしてヒトが接近
できない仁徳陵の内濠でミコアイサをまとまった数で確認したのは今回が初のこと。
カモの越冬場所の選択がある一定の基準でなされていることは、例年の飛来地より
推測可能ではあるが、長いスパンで見るとかなり変化している。
カモの世界の「何が自然か?」はなかなかに教科書通りにはいかないものである。

ヒトを怖れないミコアイサ
ヒトを怖れないミコアイサ
どのような場合でも自然には例外が存在する。
このミコアイサのようにパンに来るミコアイサ、皇居馬場先濠のカワアイサ、それに
白鷺公園のコガモなどヒトの手から餌をもらうことに恐怖を示さないカモがいる。
しかし、彼らとて長い棒や望遠レンズを振り回す動作には瞬時に反応して逃げる。
かつてカモはヒトの食料であり鉄砲や弓矢で狩られた動物であったし、現在でも
狩猟免許と鳥獣保護区外の組み合わせがあれば殆どが狩猟対象鳥である。
この狩る、狩られるの関係が消失して、動物愛護の給餌、都市生活の安全性からの
狩猟禁止が広まったときヒトを怖がらずヒトをむしろ利用するカモは自然発生してきた。
また、パンに来るというような行動は世代を越えて伝播したと考えられる。
「餌やり防止キャンペーン」、間違っているとまでは言わないものの、その根拠や方法
には今後も考慮すべき課題は多いと思う。

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