をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

雌ヒドリガモのアイリング

一昨年見かけてから、気にして見るようになったヒドリガモの変化。
昨年秋も同一個体と思われる飛来があり、他の場所での観察も併せて
ヒドリガモの雌でよく見かけるアイリングなどを個人的に調べてみた。

一昨年アイリングのある個体を見た際には2件程度のヒットしかなかった
この件に関する記事がやや増え、同じ事柄に興味をもつ方がいることが
判明したので、経過報告の記事をアップすることにした。

どのような外観のヒドリガモ雌を調べたか?

1.アイリング型
アイリング型
2008年10月中旬、芦ヶ池

2.眼鏡型
眼鏡型
2008年10月中旬、芦ヶ池...ガビチョウタイプともファラオの目型とも言える

3.後頭白髪型
後頭白髪型
2008年11月中旬、但馬池-白鷺公園

4.喉白型
喉白型
2008年10月下旬、芦ヶ池

スズメ目、たとえばホオジロの雌などでも頭部部分白化が見られ頭部全体に白化が見られる
ことから、中には頭部全体が白い個体もいるものと思う。
ホオジロを引き合いに出したことからお分かりのように、この頭部部分白化は以前記事に
(「オスとメスのあいだ ~雄化を探る~」)したように性染色体W上のある遺伝子が強く関与
しているものと推測する。つまりカモ目・カモ科の各論で扱う内容ではなく、鳥類総論・・・
鳥類全般の内容として考察すべきことと考える。交雑種や雌の雄化も同様だ。
小鳥より対象物が大きく身近な存在なので、多いと考えられてはいるのだが、これらの
発現は決してカモに限って多いのではなく、見つけやすいだけだと言える。

さらにもう一点、頭部の緑色光沢の強いヒドリガモ雌を紹介しておく
頭部緑色光沢のあるヒドリガモ雌

これら他のヒドリガモ雌と少し変わった外観の個体を観察して分かったことがある。

1.飛来時よりペアになっており、しかもそのペアの相手の雄は前年の個体と同一
  である可能性が外観上極めて高い。
  少なくともヒドリガモだけでなく生殖羽に換羽するずっと以前からペア形成している
  カモは多く、時にヨシガモのように一羽の雄を6羽程度の雌が取り囲む逆ディスプレイ
  も見られることから、つがい形成はトランプのポーカーのように全て吐き出して、再度
  シャッフルするような仕組みではないと思われる。
  外見が少し変わった雌は雄にとっては魅力的に見えるのではないか?
  ただし、雄化した雌がペア形成することはなかった。

2.部分白化は加齢により広範化あるいは明瞭化する。

3.見られる緑色光沢は一過性に増強し、換羽とともに光沢が増すのではない。
上記内容を補足する5画像に続きます。

2007年の眼鏡個体ペア
眼鏡個体ペア2007年

2008年の眼鏡個体ペア
眼鏡個体ペア2008年
ペアの撮影時期は共に10月中旬

2008年の喉白個体ペア
喉白個体ペア2008年
右側の通常個体と比べると喉が白いのがよくわかる

ハシビロガモ雌のアイリング
ハシビロ♀のアイリング
2008年11月初旬、ニサンザイ古墳

マガモ型アイガモ雌の後頭白髪
アイガモ白髪
このカモは前年にタカに襲われたと思われる後頭部創傷をおっていたので、それが原因?

このほかホシハジロの喉白個体も確認しているが、ホシハジロに関しては元々アイリングが
あるのでよく分からない場合も多い。
なお、大阪南部近辺10カ所程度のヒドリガモ調査(30羽以上滞在中の場所)では部分白化の
出現率は5%程度、喉白>アイリング>眼鏡>白髪の順に多かった。複数のパターンが確認
できた場所は3カ所。出現なしの場所が1カ所あった。

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