をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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未見カモを推認する

以下の記事内容は記載当時の推測で書きましたので、大変な思い違いであることが判明
しました。
参照した画像のキャプションが間違いであると判断したものが正しく、正しいと考えた
ものが実は誤りであるらしいことが後日判明しました。お騒がせしました。


本日は画像なしの記事ですし、理屈っぽいと言われそうなのですが、興味のある
方はお付き合いください。

ビロードキンクロは私には未見のカモなのである。
このところ、あちこちで見かけるようになった三重のビロードキンクロ画像。
情報源が同じだからなのだろうが、メスのビロードキンクロということらしい。

初見画像の印象は次列の白帯がはっきりしていて暗色なことからパッと見
はなんとなくオスの印象があり意外だった。
その後いろいろ個人的に検討した結果第二回繁殖羽移行中のオスと判断した。

そこで今回はカモの識別プロセスのナゼ?を追ってみた。

【オス繁殖羽でなければ、エクリプスかメスなのか?】
この問題は過去ヒメハジロに絡んでアイポイントでも述べたのだがなぜカモを見るに際し
シギチやカモメで問題にならない雌雄判断が頭をもたげるのか?という点だ。
確かにカモは性的二形がはっきりしている種が多く、そのどちらかに結論を導きたくなる
気持ちもわかるが、鳥全般における観察手順としては幼いのか成鳥なのかだろう。
このプロセスの傾向は初心者のみならず、ベテランバーダーにも言えることなので、
ひとつにはシギチ、カモメほど詳しい識別ガイドが存在しないことも見逃せない要因だ。

【該当ビロードキンクロの画像収集】
当然のことながら羽ばたき画像を含めた多方向からの個体画像が閲覧できた。
今年の8月6日から一昨日までの2か月余りの画像が多数閲覧できる。

【参考ビロードキンクロの画像収集】

撮影時期   場所      雌雄成幼      備考

2006.09   三重県沿岸   オス成鳥      目周囲の三日月白斑なし、瘤小さい
2005.07   三重県沿岸   オス若鳥       アラナミキンクロ?の表示

2008.08   千葉県沿岸   オス成鳥      目周囲の三日月白斑左右不斉、瘤極小
2009.03   千葉県沿岸   オス若鳥      目周囲の三日月白斑なし、白斑小さい

2008.02   北海道浦河   オス成鳥      完全な繁殖羽
2008.04   北海道浦河   オス若鳥      目周囲の三日月白斑なし、褐色味強い
2009.09   北海道浦河   オス若鳥      瘤あり、メスの表示

2007.12   海外  仏    メス成鳥      褐色味が強く、白斑面積が大きい
2008.03   海外  米    オス若鳥      次列風切の白帯が小さく、黒・褐色混じる

上記参考画像から導き出せる外観上の特徴は

・多くの海ガモがそうであるように初年の冬、オス若鳥は外観的にメスに似る
 しかし嘴にやや赤味のある部分が見られたり、頭部白斑が辺縁不明の小さいもので
 黒っぽい褐色の体色。
・若鳥、エクリプスの嘴上の瘤はツクシガモに見られるように大きくない、見られない。
・オス成鳥の次列風切白帯は太く、初列側に広い台形状。上縁が鋸歯状に見える。

総合的に外観を矛盾なく満たす要素は上掲のオス若鳥とした。
淡水ガモのように半年程度で成鳥と変わりなく見えるものもあれば、海ガモ類のように
外観上成鳥と同じ羽衣に達するのに2年以上を要する場合がある。
これらを幼鳥・若鳥と区別する場合もあるが、今回は区別なく使った。
翼上面のパターンが完成するには海ガモ・陸ガモに関わらず一年程度の期間を
必要とし、これらの変化がはっきり出てくるのは生後翌年の3月頃からの場合が多い。
一部の方の記述ではアイサ族の外観による生後一年未満の雌雄判断はできないと
書かれているが、私にはそうは思えない。

【初列風切のボロ羽の意味】

判別要素もさることながら、気になる点が一点。
それは、このビロードキンクロの左翼初列風切のみのボロさ加減。

同じようなボロさ加減が浦河の若鳥でも観察報告されている。
また、個人的に大和川河口の砂州でホシハジロの同様現象に一昨年遭遇した。

今夏、カルガモの幼鳥、メス親、オスの換羽時期を極力観察し続けた。
文献記述の通り、幼鳥、オス、メスの順で換羽が終了した。
そのなかで、風切の換羽は決して左右均等には進行しているようには見えなかった。
風切羽は内側つまり三列、次列、初列の順に換羽する。
しかしいくらかのカモでは右優先の状態で換羽するのが確認できた。
千葉沿岸のオス成鳥の繁殖羽から非繁殖羽への移行では右側三日月斑が左側
に先行して消失、虹彩も灰色になっているのが見てとれる。
多くの記述にあるように傷病でなくとも、このような換羽パターンは存在するのでは?

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