をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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ツル滞在二ヶ月

今回もツルの画像はない。
4年前の滞在記録日数をも更新して飛来後二ヶ月を迎えたツルたち。

年末、年始のあいさつもせず、ブログの更新もせずに彼らの行動から
読み取れることはないか見続けてきた。
また、この間近畿圏に飛来している他のツルたちの動向も検索・収集した
ので、今回はそれらの報告をしたいと思う。

【大阪飛来個体のねぐら選択の特異性】
世界最大のナベヅル越冬地・出水市は湛水田、周南市八代では山間部
その他の地域では比較的大きな河川の河口付近の中州がツルのねぐらとして
利用されている。
大阪に飛来した3羽は前回飛来個体と同一と推定できるためか、ため池、
それも水の引いたカワチブナの養魚池をねぐらとしている。
丘陵地に近接した平地性築堤型ため池の養魚収穫のための水抜きの時期・
水量がナベヅルの飛来時期と合致すれば、その面積にもよるが、ねぐらと
して利用される可能性が高いということだ。
ツルのねぐらが干潟等の浅水域に多いのは、樹上など外敵が容易に近づく
ことのできない場所にとまることのできない、一種の防衛手段と考えられる。

これまで飛来したナベヅルの滞在地をマッピングしてみると、海岸線から
数kmから10km圏内が大半である。 今回一時的とはいえ移動滞在した
奈良の地は30kmほど内陸に位置し、条件さえ満たせば、かなりの内陸地
でも越冬する可能性を示唆する。 また、山口県周南市八代のねぐらが山間
のため池であるなら、近畿飛来群がかつては山口県周南市八代市越冬群で
あった可能性も垣間見える。

【ねぐらと餌場の関連性】
4年前の飛来、今回の飛来個体の動きから見てとれる双方の位置関係は近接
してさえすれば、双方が数km程度離れていても問題ないということ。
飛来個体数・家族が多ければ当然より広い餌場を必要とするだろうが、群れ
はねぐらの特定場所に集まる傾向がある。
おそらく越冬地を求めて飛来したナベヅルを飛去させないための必要不可欠
な配慮はねぐらの水量枯渇対策と人の過大接近対策であろうと思う。

ねぐら模式図
           今回のねぐら模式図

今回も前回も餌場は変わらずに同じ場所を利用している。

前回と今回、今回の餌場Aと餌場Bとは隔離距離に応じてねぐらを離れる時間帯に
明らかに一定の規則性が見られた。

模式図円周上には農道が通っている。また扇状の土地区分の境界を示す茶色部分
は堤になっているが、ススキ、セイタカアワダチソウなどが繁茂して人の侵入を
困難なものとしている。A池からB池にはオーバーフローした水が流れ込む。
今季は養魚の収穫後業者さんの計らいでB池の樋は開放されずに保持されている。
そのため、ツルたちは田んぼとの境界堤を背にして池の周囲を移動する人に左右
されることなくねぐらをとれた。

【最大の干渉源は人間】
今回ツルたちを見てきて特に考えさせられたのは、人間の振る舞い。
現地でお会いするのは大半が普段どこかでお会いした顔見知りであったり、ネット上
で知っている方たちであった。
残念なのは大阪人のマナーの悪さと言うか、身勝手さと言うか、鳥見態度のこと。
口では他人のマナーにうるさい方や、ベテランバーダーですら農地に踏み込む、
ねぐらの池に降りようとする人がいて困ったもんだ。これはカメラマン・野鳥の会
関係者問わずのことである。

先日和歌山の朝日新聞記事を見て思ったこと。
「~野鳥の会によると、越冬地への移動の途中に立ち寄ったのでは・・・」
「芦の陰から30mまで近寄って撮影に成功した・・・」
どれも、記事の主旨とは裏腹にツルを追い立てる要素だと思える・・・、何年も
前からナベヅルたちは近畿圏に越冬地開拓を目指して飛来しているのだから。

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