をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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伸長変化する頭部裸出

ナベヅルの外観記述について、時折納得のいかないものがある。
それは頭部裸出を赤色斑として捉え、個体差により大小があるとするもの。

calm
平常時の頭部
恐怖、威嚇、高揚など興奮状態にないときには裸出部は目立たず、赤色は見えないことが多い

mid-exite
興奮状態にないときでも、前傾姿勢をとった時、真正面から見た時など羽毛の生えている
方向・密度によっては赤色が見える
ツル属、つまりクロヅル、マナヅル、タンチョウ等も頭部裸出が存在し種によっては行動、
その裸出範囲により雌雄判別の判断要素となりうる。
ナベヅルの裸出は幼鳥時には見られず、成長とともに範囲が拡大する。
額の黒色部が裸出部と一致するが、黒色部の後方に羽毛のまばらな部分が存在し、この
羽毛は通常後方に寝ているため、赤い地肌が見えないものと思われる。
また地肌は我々の肘や膝の皮膚同様に伸縮性のある皮膚でデコボコしており、興奮により
頭部後方に伸展される。この結果、血液のヘモグロビンの赤がより透過して見え、また
寝ていた黒い羽毛が起立するため、見かけ上の羽毛密度が下がり、広く赤い裸出が見える
ようになるものと考えている。

興奮時のオス頭部
興奮時のオス頭部
過去の2家族の観察結果とネット上の画像から、オスの頭部裸出はメスに比べ小さい傾向。
一般的に頭部に赤色の斑をもつキツツキの仲間やキクイタダキなどオスにのみ赤色部がある、
またはオスの赤色範囲の大きいものが多いのは事実。
またミコアイサ、サギの仲間、ホオジロの仲間など興奮で冠羽の起立する鳥は少なくない。
しかし、ディスプレイ時の雌雄の位置関係によるものか、詳細は不明だがツル属の赤色部はオス
が小さい傾向にあるように見てとれた。
また、ナベヅル裸出赤色部の黒い輪郭はオスに明瞭であるように感じる。(特に後縁)

興奮時のメス頭部
興奮時のメス頭部
メスの裸出が広く大きい理由は不明だが、ツルの舞やディスプレイでメスはオスの視線下にある
場合が多く、オスへのアピールとしては頭頂全体が赤くなる方が効果が大きいのではないか
と考える。

以上のように、頭部裸出は状態により変化するものであるから、このことを理解しないままその
範囲を個体識別に利用しようとするには無理がある。

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