をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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ナベヅルがいなくなって

大阪のナベヅルが渡去して1週間が経った。

朝焼けのツル
朝焼けのツルたち

この日朝焼けが出現するのは予め予想できていた。
しかし始発列車では早すぎるので一本遅らせたら、乗り継ぎがなかった。
仕方なく4kmの距離を10数分かけて走った、息咳きって駆けつけギリギリ間にあった。
後にも先にも朝焼けの水面に佇むナベヅルの姿はこれ一度キリだった。
初めて飛来してからしばらくの間は毎朝の観察をしていなかった。
それがこの朝焼けの光景を見てからは毎朝の日課になってしまった。

青空を飛ぶナベヅル
青空を飛ぶナベヅル

ねぐら池から餌場の田んぼに降り立ったツルたちは時折田んぼの場所を変える度に空を舞った。
優雅に飛ぶツルたちだが、ねぐらではサギ類を、飛翔中はカラスやカワウを突付いた。

沈む夕日を浴びるナベヅル
沈む夕日を浴びるナベヅル

朝焼けのナベヅルも稀だったが、夕暮れ時に既にねぐら池に戻っていることも稀だった。
シルエットのナベヅルは夜明けの池ではよく見られたが大抵は灰色の水面バックだった。

真夜中のツルたち
飛来後まもないねぐら池で眠るツルたち 右端はアオサギ

一本脚で立って眠ることが多いが、必ずその姿勢で眠るわけではない
ライブビュー機構がないカメラを使って真夜中のピント合わせは大変だった

ほぼ大阪に丸4ヵ月滞在したナベヅルたち。
いなくなったことを知って帰宅途中偶然「惜別の唄」が流れていた。

遠き別れに耐えかねて この高殿にのぼるかな ・・・またいつか見ん この別れ
「北帰行」に「惜別の唄」といえば小林旭さんの歌の世界だが、思わず目頭が熱くなった。
今頃はどの辺りにいるのだろう? そう思ったころナベヅルたちは山口県八代にいたかも知れない。
4羽のナベヅルがこの夕方降り立ち、まもなく2羽が飛び去ったという。
ナベヅルの子は親離れの時期だった。 北帰の途中単独の若鳥と合流、八代でつがい形成
親と別れたということも可能性としてないとは言えない。 画像がないので分からないが・・・

ツルたちが完全越冬できた背景には、地元で餌の手配や毎朝の餌やり、ねぐら池の水量調整に
奔走された方がいる。 また、その方をアシストして呼びかけ看板を準備したり、過大な接近に
注意をしてくれる方たちがいた。
どの方も野鳥の会や民間保護組織のメンバーではなく、自発的意思でツルたちを大事に思う方
たちだった。専門家から何の指導も受けず、自力でツルたちの越冬を見守ったことを賞賛したい。
 時を同じくして新潟のトキ順化ケージで放鳥間近のトキがテンに襲われたと聞いた。
専門家集団で起きた事故、素人集団が成功させた大阪初の完全越冬、何が違ったのだろう?
一言で言えば「愛」、野鳥を通して「周囲を思いやる心」ではなかったろうか。 組織や資金、
著名な団体が生物、引いては我々人間を守るのではなく、一人一人の気持ちが大事なのだ。

今後しばらく、彼らの行動や気づいた事柄などを記事にするつもりでいる。
撮影した画像の公開は今後の彼らの飛来時に悪影響を及ぼす可能性を秘めている。
しかし、情報発信によってそれらを上回る効果も期待できるかも知れない。

一極集中のツルたちを分散、大阪の空に毎年ツルが舞うようにするには、近畿圏の
いや、九州以外の地域に飛来しているツルたちの画像なり情報なりを、各地方独自
に収集するのでなく共有することが大事だと思う。
最後に私の記事を見てツルたちへのプレッシャー回避のため、敢えてツルたちを見る
ことを断念、今後の定期飛来に思いを寄せてくれた方に感謝したい。

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