をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

焦げ茶色のスズメ

この冬、身近で観察しているカモに特に珍しいものや変わった行動が観察できず、
ナベヅルの日常観察に終始したため、他の鳥はほとんど見る余裕がなかった。

しかし、大和川のカモメ観察は暇を見て時折でかけることにしていた。
その際に見かけたスズメが今日の話題。
焦げ茶スズメ

3月初旬のある日、堤防に上がろうとしたら電線からスズメが複数舞降りた。
土手の法面に降りたスズメの中に明らかに黒っぽいスズメが3羽混じっていた。
上の単独画像だと判断しにくいと思うので、次に複数のスズメと比べてほしい。

飛び立つ焦げ茶スズメ
どうだろう? 奥の普通のスズメと比べると、明らかにこげ茶色が濃いでしょう!

5羽のスズメ
青丸囲みが普通のスズメ、赤丸囲みが焦げ茶スズメ。
特に中央のスズメは濃いこげ茶色に見えるでしょう。
実際に見ると黒スズメに見えるほどでしたよ。

この冬、大阪市天保山で黒化スズメが報道されて話題になったらしい。
その中で複数の鳥類専門家から黒化は珍しいという旨の発言があった。
確かに天保山の特に一羽のスズメは真黒に近く見えた。
だが、しかし・・・
本当に黒化は珍しいのだろうか?

私自身の経験では毎年上のような焦げ茶スズメを複数見かける。
これまでに報道と同じような黒い個体も3度ほど見ている。
まるで水浴び直後の濃い色だったので、不審に思ってよく見た。
しかしほぼ全身の白化と背の部分白化はわずか2例のみの観察だ。
確かにスズメ以外の鳥の黒化個体の遭遇はほぼ経験がない。
でも、スズメの黒化は程度の差はあっても結構見るし、大抵は
その兄弟姉妹と思われる濃色個体が複数見つかる。

身近にいすぎて普段見向きもされない場合も多いスズメ。
実は私が一番最初に興味を持って観察したのはスズメの行動・繁殖でした。
近くの公園のどこに営巣しているかを徹底的に調べました。
すると・・・  私の子供の頃と違って瓦屋根の隙間に営巣しているのは
ごくわずかでほとんどのペアが街灯の配線が格納された笠部分に営巣していました。
公園じゅうの街灯の同じタイプの笠は全て営巣の対象でした。
ただ一基、営巣していない街灯柱をよく調べたら、最近移設されたものでした。
営巣率100%、その結果には我ながら驚き、そこからある原因が見えてきました。

・街灯の笠には小型の鳥しか侵入できる隙間がない(捕食者に対して安全)
・安定器の発する熱が巣材の簡素化に役立つ
・公園という場所柄、ヒトが多く餌に困らず、水場も多い

他にトイレの屋根や建築物の換気口、コンクリートの水抜き穴、チャイムベルの裏側
などいろんな所に営巣しましたが、効率からして街灯笠部分は飛び抜けた成績でした。

ありふれた鳥から見えてくるものも結構あるものです。

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