夜光雲・・・煙のような白い雲がそれ
8月7日大阪では平成淀川花火大会が行われ、神戸では神戸海上花火大会が行われた。
これに先立って日没後の夕空には金星、火星、土星の三つの惑星接近が見られ、更に夜光雲が・・・
この夏もっとも贅沢な夕空のひとつであったことは間違いない。
夜光雲とはNoctilucent clouds、NLCsの訳語なのだが、皆さんがお持ちの英和辞典にこの語は
存在するだろうか? ノクターンやノクトレンズからnocti=nightだろうと類推できれば容易に
想像のつく語ではある。
我々が普段目にする雲はすべて対流圏、つまり地表にもっとも近い大気層で観察できる。
場所により高低差はあるが、上空7kmからせいぜい14kmくらいまでがこの範囲に
相当し、この辺りからやや上の成層圏下部がジェット機の航行高度になる。
ところが、この夜光雲は対流圏、成層圏、中間圏、熱圏と続く大気層の外側近く、中間圏界面
に近い上空80km程度に現れ、通常は夏場の高緯度地方で観察される。
それが、昨年欧州、米国等の中緯度地域でも観察され話題となっている。
市役所の見える夜光雲
ただ、夜光雲といっても、夜間ずっと見えるのではなく、日没後しばらくの間、日が当たる
時間が長い高高度の雲が反射して白く見えるだけのこと。
黄昏白雲、黄昏青白煙、Twilight smoky cloudsなどとした方が個人的にしっくりくる。
今回この雲を見たのは初めてではない。 また、判断の根拠は上空に存在する雲の種類
その遠近関係、高低差関係を推定した上で、観察場所真上の巻雲が赤みを失っていく中で
依然として白さを失わない雲があったから。
中緯度地域の日本でなぜ見られるのかというと・・・低緯度オーロラは日本でも見られる
わけだし、昨今の温暖化やアイスランドの火山噴火も影響しているのかも・・・。
7月31日の夕焼け
8月2日の反薄明光線
8月5日の幻日光柱の名残を見せる薄明光線
上画像の少し前、画面左にはっきりしない幻日光柱、右に太陽柱が見える
幻日に光柱が伴なうことはあるが、それをこのように呼ぶかは不明。
8月2日の仁徳陵上空の薄明光線
上と同日の薄明光線発生源、日没方向
堺市役所21階展望室からの虹など7画像に続く