をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

モンゴル、スミス他

カモメも何とかわかってきたように思うが、幼羽~第1回冬羽では悩むことしばし。
最近の画像から近辺では珍しい目のカモメ幼鳥を少し。

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一番左側でこちら向きなのが、やけに白い。ひょっとしてモンゴル?

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中央で左向きなのがモンゴルセグロカモメ幼羽~第1回冬羽。周囲にはオオセグロ、セグロの幼鳥も。

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左側が今年2月初旬に別場所で撮影したモンゴルセグロカモメ成鳥夏羽、換羽は早い。

カモメがよくわからんと言われている一因として図鑑類の編集の基準とされている日本鳥類目録が
現状と著しくかけ離れていて世界的な趨勢に取り残されている感は否めない。
改訂作業の間隔、編集期間が長すぎるのと細分化傾向にある(独立種を多く認めるなど)種の認定
に第6版では追随できていなかったのではないだろうか。
また、唯一カモメの詳細が判別できるカモメハンドブックでさえ、次のスミスは和名、学名共に
時代の趨勢に合わせて変更されていてカモメの世界はややこしい。

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タイミルセグロカモメの後ろに隠れているアメリカセグロカモメ幼羽~第1回冬羽。
右側にはモンゴルセグロカモメ第2回冬羽も見える。
アメリカセグロカモメ幼羽は全体にベッタリとした暗色で背はタイミルの亀甲パターンほどでは
ないが小ブロックの羽縁が細い淡色切れ込みに見える。

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こちらはタイミルセグロカモメ幼羽~第1回冬羽と並ぶアメリカセグロカモメ幼羽~第1回冬羽
背の亀甲パターンはタイミルが大きく高コントラスト。アメリカセグロの大雨覆は暗色帯に見える

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飛翔時、初列風切の内側は淡色に抜けて見える

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体下面はベッタリ暗色で外側尾羽には斑が見える、尾筒付近も斑が多い。

スミスというのが通称なのだがハンドブックの旧称はウスセグロカモメ、改訂でアメリカセグロカモメ
Smithson-ianusはSmithson(スミサン)という人名に男性名詞を形容詞化するianusが接尾辞として
ついたものですが、スミスと呼ぶのには違和感があります。SmithsonはSmithのsonの固有名詞であり
日本名で言えばスミスが太郎、スミサンが小(子)太郎といった名付けに由来しているからでスミス
はお父さんの名前になってしまうためです。
なぜ学名にSmithsonianusとなったのかについては英語版Wikipediaに解説がありスミソニアン研究所
の収蔵標本を元に新種報告されたからのようです。スミソニアン研究所は英国の科学者ジェームズ・
スミソニアンの遺志と資金に基づいて設立されたスミソニアン博物館群を含みます。

このアメリカセグロカモメはいるよとは聞いていたのですが、最近見に行くようになったものの滞在
時間が極端に短くすぐに飛び去ります。おまけに晴天の午後にしか見られないような状況で観察には
難儀させられます。

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ズグロカモメ第1回冬羽

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ズグロカモメ成鳥冬羽  近年は大阪湾の複数ヶ所かその近辺で数個体見られるようになってきた

不明カモメに続く


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三列風切、初列風切が淡色でカナダカモメのような顔つき、短く太い嘴。 このカモメなんやろ?
セグロでもオオセグロでもカナダカモメでもないし、もちろんシロやワシでもなさそう。

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隣に降り立ったオオセグロカモメ第4回冬羽個体と比べると、頚を伸ばしているので大きく見える
けれど左方のタイミルセグロカモメと同じ様な大きさ、脚も短め。
このタイミルセグロカモメは後頚から背にかけてコブがあるようでしきりに左右を向いていました。

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センサーのゴミが写ったままですが、翼パターンや尾羽の感じからオオセグロではなく、しかも
セグロでもなさそうなのがわかります。 強いて言えばカナダの感じがあるセグロカモメかな?
お分かりになる方がいらしたら、是非コメントお願いします。

※ 目ができていないというのは困ったことで、自分なりの種に対する個体差(換羽・摩耗や
  外観パターン差)がわかってないうちは自身の設定した許容幅が実物の変化範囲より狭い
  といことが起こります。 今回のこの個体は頭部の第1印象がカナダカモメに似ていると
  思ったことが原因で他種のバリエーションに思いが至りませんでした。
  春でなくとも個体によって幼羽の摩耗が激しく淡色のオオセグロカモメがいるようです。

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