をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

池のズグロカモメ

まずは10月下旬より飛来しているズグロカモメ成鳥冬羽

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以上いずれも11月中旬撮影

同所に10羽程度飛来しているユリカモメはすべて第1回冬羽で尾羽に黒い横斑が明瞭ではばたきが
早いのに対してズグロカモメは成鳥のため翼上面に褐色斑がなく尾羽も白くはばたきも緩やかなため
よく見れば肉眼でも容易に識別可能であった。
また探餌のための哨戒飛行においてユリカモメが池水面上に限るのに対し、ズグロカモメは干上がった
池のほぼ全面水溜まりに及んだ。


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採餌法は哨戒飛行から小魚を水面に見つけ次第、急反転してきりもみ状に降下、水面近くで餌のみ
銜え捕ってユリカモメのように完全に水上にとどまることはなかった。この採餌法はクロハラアジサシの
それに似ている感じだった。

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2012年12月29日 左成鳥 右第1回冬羽

昨日の観察では3羽に増えており、成鳥2羽、第1回冬羽が確認できた

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あとで飛来した成鳥、中国遼寧省双台河口国家級自然保護区で標識放鳥された赤色フラッグが左足に
装着されたT2と読める文字入りの個体でした

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第1回冬羽個体

彼らはこの池に採餌に訪れるだけでねぐらは泉大津方向の大阪湾上にあるらしく、夕方になると
ユリカモメ同様姿を消し、夜から早朝にかけては一度も確認できなかったが、ほぼ毎日飛来した。
なぜ彼らが淡水の小魚を目当てに飛来して、それほど熱心に採餌する様子もなくよく休息し、
夜はねぐらに帰って行くのか不明だが、内陸への探餌飛行の距離は種によって差がありもっとも
内陸奥深くまで進出するユリカモメに比べれば短距離で、この程度の距離であれば他の大型カモメ
にも前例のあることながら、干潟でカニを採って食べているズグロカモメのイメージからは少し
意外に思えるものでした。
ハマシギほかシギ・チドリ類も夜間は別にねぐらをとっておりクロツラヘラサギや多くのサギ類を
除くとねぐらと採餌場が同一なのはむしろ少数派であると思われた。

この池には昨日7年ぶりのナベヅルが飛来し、日本野鳥の会大阪支部発行のむくどり通信11月号
で取り上げられているコウノトリの飛行ルートはショートカットコースをとっているものの2009年に
貝塚市飛来ナベヅルとその他紀伊半島飛来ナベヅル群が飛行した経路に近似する。
この池に飛来する鳥たちの動向に注意していると目に見えない鳥たちのフライウェイが見えてくる
気がするから不思議だ。
また、常日頃抱いている意識の中に上町断層帯と鳥相濃密区域は良好な一致を見ること。
千里、服部緑地、淀川十三付近、大阪城、長居公園、大和川カモメ観察地、百舌鳥古墳群、
信太山丘陵、久米田池はほぼすべてこの断層帯あるいは分岐褶曲上に存在する。
海岸線は人間でいう表皮、断層帯は内臓と筋肉、大阪をとりまく山地は背骨つまりは骨格に相当する
鳥相濃密区域であると考えられるのではないだろうか、もちろん気候要素も含めて。
その最南端にこの池が存在し、多くの希少動物のゆりかごになっているのは生き物にとって好都合な
要素がこの池付近に集中している結果ではないかと思えるので、大事にしたいものだ。

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