をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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大阪湾プチ航路探鳥

今年はハシボソミズナギドリが大阪付近で見られやすいことは既に記事にした。
それで、過去にハシボソミズナギドリの多く観られた年とそうでない年で何が
相違しているのかを知る意味もあって予てよりの期待をもって船上からその観察を
することにした。
初めてその存在をはっきり意識したのは2006年頃であったと記憶するが、
写真撮影で確信したのは2010年春、以来その挙動や年齢構成や移動経路に
強く関心を持ち、海鳥の入門種としての位置づけをしてきた。

mizunagi-distribution
以前作成(2010年)した非繁殖ハシボソミズナギドリの本州付近移動ルート
(過去に掲示板などで使用したかもしれない)

通例本州沖の陸地から離れた場所を通過するため沖合を航行する船舶等からでないと
観察は難しい。
しかし、年によってはかなりの数が太平洋側に面する都道府県で確認され、多くの死体が
海岸に打ち上げられる(ストランディング)のが報告される。 なかには直接太平洋に面する
ことがなくとも、湾開口部が南向きの内海、水道付近では日本海側にも記録がある。
今回大阪湾のハシボソミズナギドリを観察するにあたり、少なくなった大阪湾発着航路の
どれが観られる可能性が高く、費用についても距離についても適しているかを陸域からの
観察結果も併せて判断すると、神戸ー関空ベイシャトルが最適と判断した。
他の航路でも観察可能なルートは存在するが瀬戸内海を通るルートと四国の太平洋側を通る
ルートでは後者に、ごく短距離の観光遊覧船と長距離フェリーでも後者が有利と考えられ、
途中下船できない九州・沖縄方面ルートは費用・乗船時間・対象域の通過時間帯から除外
せざるを得なかった。ただし、神戸ー関空ベイシャトルは陸上移動手段と競合している面
から高速艇であり、船外の様子をゆっくり観察するような観察主体の目的には向かない。

tenuirostris-osaka
この春のハシボソミズナギドリの観察一覧・・・web上で参照できるHP、ブログ、ツイッターに
ついても信頼できる情報はこの中に入れた。 参考風向・風速は気象庁発表の関空島アメダスデータ
最大風速時の風向・風速を表示

今回乗船できたのは定期航路のシャトル「うみ」「そら」でなく定期検査で代理使用された
予備船「しゃるまん」及び「かぜ」のみであったので、「うみ」「そら」情報は不明。また
この予備船に乗船したことから、使用船舶について興味深いことがわかったので後日報告予定。

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5月26日 15時神戸空港行き便の右舷側至近を1分近く羽繕いしながら飛んだ
      神戸空港から関空に向かう便とすれ違う時間帯が最もハシボソミズナギドリの
      多い場所で湾中央部にあたる。神戸空港に向かう便の方が風向、陸地寄り航路
      といった面で逆向きに比べ観察羽数が多かった。(3度乗船の印象)

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5月26日 同日、同一個体

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6月4日 神戸空港行き15時便の左舷至近を名の通り海面を薙ぎながら飛ぶ

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5月26日 関空ポートターミナル近くの防波堤には付近で繁殖するベニアジサシ、コアジサシが多数
      一番左の鳥は分かりにくいですがベニアジサシです

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6月4日 やや伸びあがる関電南港発電所煙突スカイタワー 3度乗船したうちの2度は蜃気楼
     も見られた。6月10日には神戸ポートライナーから多重像の船舶や変形した明石大橋

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6月4日 形成途中の霞がかかったような逆転層のある明石海峡大橋を背景に飛ぶ

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5月26日 大阪北港付近を背景に飛ぶ

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6月4日 すれ違う「そら」付近を飛ぶ

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6月4日 高石市付近のガスタンクを背景にすれ違う「そら」付近を飛ぶ

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6月10日 湾中央部は凪に近く操業中の漁船近くでは海上に漂うハシボソミズナギドリが数羽
      このような群れは3か所ほどで確認できた

これまでの観察結果から、陸域から観察報告のない年でも大阪湾中央部付近を船上から観察すれば
ほぼ毎年春にはハシボソミズナギドリが見られるものと推測する。陸域から観察できるか否かは
湾内に進入する風向・天候・個体数が関与していると考えられ、湾内にいる個体数が百羽超~千羽
規模なら南から西風が一定以上の強さで吹いているかにかかっているのではと思う。
また湾内南部沿岸寄りには比較的個体数が多く、神戸沖を主とした湾北部は少ない傾向があり、
淡路島の明石海峡より外側、鳴門海峡より外になるとかなり個体数が減ると考える。
紀伊水道の和歌山~徳島を往復する南海フェリーからも時期的にはかなりの観察数が期待できるが
外洋航路に比べると数は少ないかも知れない。 ベイシャトルの貸切船「かぜ」を一時間程度
観察用に使用することが可能なら、波しぶきがかからない2階席が利用できることも含めて移動
経路・速度面からかなり期待できる。もっとも北海道北部海域の圧倒的多数には及ばないが・・・。
いずれにしろシャトルから観察する場合は客席前方右舷側、神戸空港行きが比較的向いている。

ひとつ、お得な情報がある。
ブログを開設している方で、大阪湾の生き物に関心がお有りの方は来る7月20日(土)から
大阪市立自然史博物館で開催される
    第44回特別展「いきもの いっぱい 大阪湾 ~フナムシからクジラまで~」の観覧
記事をブログに紹介することで無料招待される特典に応募できます。 詳細は大阪市HPから
http://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000218402.html

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