をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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素顔のシマアジ

これまで幾度となく紹介してきた秋のシマアジ。今季はこれまでに5羽と遭遇。
内訳は雄幼羽3羽、雌幼羽2羽でうち雌幼羽1羽は大阪北部での遭遇。

ところで秋のシマアジはエクリプスが多いというのはいつ頃から何によって
もたらされた情報なのかは知り得ない。一旦こういう認識が広まってしまうと
それは検証されることなく、一般に流布されてしまい、私ごとき素人が少々
騒ごうとびくともしない。
毎年1月中旬に全国一斉で調査されるガンカモ調査においても、移動時期や
越冬場所の関係で沖縄県以外で記録されることの極めて少ないカモといえる。
絶対数が少ない上に、アカハジロ等の少数カモ類の正確な羽数・動向の把握
にはガンカモ調査の限界すら感じることもある。
南北というか東西に細長い島国日本の両端、北海道では一部シマアジが繁殖し
その南限的性格を有し、沖縄県では一部越冬するため越冬地北限的性格を有す
ことから日本におけるシマアジは場所によって、夏鳥・旅鳥・冬鳥と表現できる
多様な生活型が見られる。一方で秋季の移動の大半は本州における限り、幼鳥
だと判断できるものと思う。これは秋季に比して数が更に少ない春季の移動に
成鳥が含まれることを考えると、成鳥の移動ルートと幼鳥の移動ルートが異なる
ことを示しているとも言える。直観的なシマアジ目撃数の春季/秋季比は 1:3~
1:5くらいになるように感じる。

以下にオス幼羽画像。遭遇時は常に逆光状態であったので暗い目の画像です

garganey-upending
シマアジ雄幼羽のおしり拝見、やっぱり密な縦斑が見える。ただしコガモやオナガ
ガモほど縦斑明瞭ではない。

garganey-malejuv
雄幼羽。頭部に見える過眼線はこの角度で頭央線後部と接しない、または
後頭部にいくほどにかすれて細くなる。
この特徴はコガモ等同属のマガモ属オスはメスに比べて過眼線が目立ちにくい
特徴と合致する。 眉斑の白さや太さにこだわるとどちらかというと迷い易い。

3-garganey
クリックで拡大してご確認ください
奥の3羽がシマアジ幼羽。右側が雌幼羽。左・中央の幼羽と比べて過眼線が頭央線に
接していることがおわかりいただけるだろうか。(手前3羽はハシビロガモ)
他に雌雄識別の根拠として雨覆の色(雄:灰色、雌:こげ茶色)があってかなり正確に
判断できるものの、羽繕いや飛翔を待たねばならず、このような固有外観による雌雄
識別を補強するものとして、肩羽から三列風切の色や光沢、嘴の長さ(雄がやや長い)
嘴の形状等も参考になる。
過去記事「シマアジ雌雄」もあわせてご覧ください。
少なくとも幼羽の雌雄識別の参考にはなるかと思います。

さて、ここまで秋のシマアジについて書いてきたが
図鑑や参考になるサイトはこれらをどのように扱っているのでしょうか?

新訂 「カモハンドブック」叶内拓哉氏 文一総合出版 では
エクリプスまたは若鳥雄として典型的な雌幼羽を写真掲載しています。
上で説明した過眼線は太く明瞭で頭央線に接し、肩羽と脇羽の間から
見える雨覆もこげ茶色をしています。

日本の鳥550 水辺の鳥 文一総合出版では
2枚目画像で♂エクリプスとしているのは雄幼羽ですし
4枚目画像に写った5羽のカモのうち雄は前から2羽目としていますが、
先頭の雌以外はすべて雄です。(シマアジはすべて幼羽)
3羽目はコガモの雄ですが4羽目、5羽目も光線状態が異なるだけで雄雨覆です。

日本国内ではなかなかエクリプスや非繁殖羽が見られない・・・ということで
Oriental Bird Club Image Databaseを見てみると

OBI
表に記したようなまちがいが見られ、コガモの誤認例も見られる
このサイトの画像はとても参考になるが、玉石混淆なのが難点
こちらもクリックして拡大の上、参考にしてみてください

一般にカモを理解していく上で下の表のような習熟度段階があると考える(思いつき)が
3段階以上の方でないと、包括的に理解を進めるのは困難だろうと思う。

カモ識別段階
私自身最終10段階にはとても到達していない。

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