をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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幼鳥と成鳥の再帰渡来率

先日の記事で数を追いかける調査より、個を追う調査が必要と書いた。
Strix7:1-34(1988)に「個体識別による烏類の野外調査
-その意義と方法-」 上田恵介・樋口広芳
という高名な教授お二人が書いた論文が存在するのを知った。
この中で具体的にその個体識別の方法が記されています。

カモの中には極めて渡来数の少ない種類、雑種や雌の雄化や色素変異が
あって、他と間違いようのない特徴的な個体を集団の中に見出すことが
少なくない。
これら特徴的なカモ達は特に私のような特定個体を追うことを興味の的
としておらずとも、容易に他のカモから区別できる。このような個体の
年齢に着目した上で、幼鳥であったか成鳥であったかで有意な再帰渡来
における差が感じられる。このような内容を標識によって継続的に調査
した成果物が存在するのか、私は知らないが、一部のカモ標識サイトで
過去に実施した例はあるようだ。

intersex-female-wigeon
2011年10月13日 ヒドリガモ雌の雄化 2008年10月より渡来
特徴的な体羽のゼブラパターンをもう少し見たかったが、昨年秋より渡来途絶

上の写真のカモや迷行時の年齢が成鳥であるカモはこれまでも、複数年に
渡り各所で観察された記録が見られる。一方、迷行してくる個体そのもの
は気象条件との兼ね合いもあるだろうが、幼鳥が圧倒的に多く幼鳥で渡来
したカモが翌年も同じ場所や地域に渡来する可能性はかなり低い。
割合で言えば一割程度あるかないかぐらいじゃないだろうか。
その点、昨年堺市内で見たメジロガモ・アカハジロの関わったカモ達や
遠方で観察したクビワキンクロはほとんどが幼鳥で、成鳥は移動期一過性
に観察された個体だったので、今シーズンの再会は期待薄と言わざるを
えない。

デジスコの普及、デジタル一眼レフの高性能化によって、さほど特徴的と
言えないような個体の詳細も撮影保存が簡単にできるようになった。
標識して鳥を識別して年齢を知るとかいう方法も限られた条件下ならば
アリだと思うが、詳細撮影による非侵襲的調査法の進展に期待したい。

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