をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

南部漁港ふたたび

一昨日、PM2.5に霞む大阪南部を再び訪れた。
南端のまち岬町は海のにおいが漂い、かつての大阪にタイムスリップしたかの
ような、ゆったりした時間の流れるようなまちに思えるのは私だけではないはず。
山が海にせまり、南海本線より海側にほとんどビル群や工場がないのがその原因
かも知れないが、関西電力多奈川発電所だけはどこからも大きく見える。

前回の出発地点は和歌山よりの漁港を出発したが、今回はひとつ大阪よりの漁港
から出発することにした。が、しかし漁港内には巨大UFOキャッチャーのような
台船が稼働中で大きな音をあげて浚渫?していたのでカモメはわずか10羽ほど。
そこからみさき公園の海側を通って目的の漁港に到着するまでにオオセグロカモメ
を見ただけだった。

schistisagus
オオセグロカモメ成鳥夏羽 セグロカモメよりも換羽が早いオオセグロカモメでは
一足先に夏羽になる個体が多い。これはワシカモメが成鳥が夏羽になっている個体
がいるのと同様。嘴の黒斑は成鳥ながらもやや若いことを示している。

vegae
2月10日東大阪市、セグロカモメ成鳥 オオセグロカモメに比べると換羽が遅い
ために頭部の斑は依然として多く冬羽の状態。これから先セグロカモメの頭部も
夏羽への移行により白くなってくるが大阪近辺を渡去するまでに完全な夏羽になる
ことはまずないと思う。
一般にセグロカモメとオオセグロカモメの背の色で両者を区別しがちだが、体型や
嘴形状、脚の色がやや異なり、初列風切が尾羽より大きく突出するセグロカモメが
Jizz上でも認識できる。
また冬季大阪湾奥部更に河川遡上による内陸侵入性が強いカモメにユリカモメと
セグロカモメ、カモメが挙げられる。夏季は逆に日本周辺で繁殖するウミネコや
オオセグロカモメの成鳥を除く若鳥が内陸で見られるケースが多い。

crassirostris
2010年3月初旬、貝塚市 ウミネコ成鳥(第4回夏羽)成鳥になりたてなので
初列風切先端の白斑はごく小さい
同じ中型カモメの亜種カモメがしばしば内陸の池・河川で見られるのにウミネコを
内陸で見た記憶がない。枚方市の山田池公園で2005年7月にウミネコの珍しい
観察記録があるようだが、おそらく若鳥(第3回夏羽より弱齢)だったのだろうと
推測する。

schistisagus-young-flock
昨年5月中旬大和川・堺市、 大和川で8羽のまとまったオオセグロカモメを観察す
ることは難しい(湾奥部ではオオセグロカモメが少ない)がこの日は成鳥を含まない
第4回夏羽以下の若鳥の小群が滞在した。通例この時期はユリカモメの渡去期に相当
まだ多くの夏羽ユリカモメ、少数のウミネコ若鳥と共に見られたが大型カモメが渡去
してしばらくしてのことでした。

3s-crassirostris-schistisagus
2011年7月初旬、ウミネコ若鳥の群れとオオセグロカモメ第3回夏羽
大和川や淀川等大阪湾奥部の河川付近で見られる夏の大型カモメは見なくとも大抵は
オオセグロカモメ若鳥。理由はウミネコ同様繁殖に参加しない個体。

1s-3s-crassirostris
2013年5月中旬、ウミネコ第1回夏羽2羽に挟まれる第3回夏羽雌雄
飛来後長時間ミューコール、魚を吐き戻しての求愛給餌と熱い時間が続いた
この2羽は一見成鳥に見えるが足・嘴の色、羽色、初列の白斑から亜成鳥。

canus
2010年3月初旬、貝塚市 亜種カモメ成鳥
カモメの渡来時期は他のカモメ類に比べて遅く、換羽進行も遅い。

hyperboreus-fly
シロカモメ第1回冬羽、翼端の濃色部がなく尾羽も白い。嘴はピンク色で先端部分だけが
くっきりと黒い。これらのことから紛らわしいオオセグロカモメとシロカモメ雑種である
可能性はない。摩耗したオオセグロカモメ第1回夏羽にはかなり白いものがいるが大きさ
やパーツの特徴を見ることで区別できる。

hyperboreus
前回訪問時には不在だったシロカモメ。今回も到着時カモメ類が50羽ほどしかおらず
ハズレ!と思ったが、ワシカモメ若鳥を探索中に飛来した。

mongolicus
モンゴルカモメ?成鳥夏羽 今回到着後すぐに目に飛び込んできたこの個体。
頭部や後頸に斑がなくやや間の抜けたような頭部外観、目が小さく嘴から離れているなど
外観的にはモンゴルセグロカモメ(キアシセグロカモメ)成鳥の外観を有する。
長くこの個体の羽ばたきを待ったことがシロカモメとの遭遇に繋がった。結果は初列風切
外側から6枚目まで黒く、典型的ではなかったが、これまでに見たモンゴルカモメの特徴
を備えた個体でした。これがモンゴルカモメであればカモメ観察会で8種のカモメ観察の
可能性があり楽しみが増えました。左下アウトフォーカスの白鷺は亜種ダイサギです。

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