をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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雌雄同色を考える

図鑑の記述にある、雌雄同色や留鳥が意味するところを考えてみたい

4月を過ぎると多くの野鳥が繁殖を開始する。中にはカワウやアオサギ、
一部の水鳥のように冬場にはや繁殖に入る鳥たちもいる

hiyo-1
5月1日、堺港から大和川河口部を遡上していくヒヨドリの群れ
群れが接近する時点で気付いたが、それからカメラを取り出し撮影したので全景のみ
湾上及び河口では水面スレスレを球状からひも状に飛行したが、道路・ビル群を避ける
目的で撮影時には高度が上昇した

hiyo-2
上と同じヒヨドリの群れ、推定総数千羽超、これほどのヒヨドリ群れを見るのは初めて
仁徳陵周辺や山地高所から数十羽~百羽程度の群れを見た経験はあるが、大和川が
ヒヨドリの渡りルート、しかも春の渡りルートになっているとは知らなかった。
以前からそうなのか、神戸空港や南港沖処分場が造成された結果なのかわからない
春の移動時期のピークは石川県でヒヨドリの渡りを観察されている方の期間に一致する

ヒヨドリの雌雄判断は野外識別できないものと思われる。翼開長その他大きさは雄が
やや大きく、計測値を元に判断できるという報告があるが、特徴的な羽や模様等性決定
の判断指標となるようなものは知らない。ヒヨドリはかつて冬鳥と認識されていたものが
次第に留鳥あるいは漂鳥と認識されるような状況に変化したもので、現在では年中同じ
場所に留まる真正留鳥、通過鳥、低地と高地・北と南の個体群が季節によって交替する
漂鳥が見掛け上留鳥として捉えられている可能性が高い。この辺はカルガモにも似た様
なことが言えるものと思う。
このような漂行は帰化鳥と考えられる大阪府内のハッカチョウでもしばしば観察でき、
サクランボ(多くはソメイヨシノ等が多い並木街より、多種の桜しかも交配種と純粋種、
あるいは純粋種のさくらにできる)が実る時期には、府内のあちこちで観察できる。
ただし、繁殖している場所は局地的で、どの場所も河川下流付近で緑の多い場所に
限られるように思う。

土曜日は鳥がさえずる美声に目を覚ました。ここ3年ほど近所でよく見かけるようになった
イソヒヨドリの雄のさえずりで、ベランダやよその家の高所玄関先にいることが多い。
 また、午後は昨年8月に南港野鳥園で開催されるはずだった、上田恵介氏の講演
「鳥類学事始め」を聞きにでかけた。 聴講費千円を失念していたため、手持ちの財布
中身を総ざらえしてしまい、帰路の交通費が足りなくなり、経路を変更し多くの部分を
徒歩で賄う事で帰宅できた。

内容は本邦における鳥類学の歴史に始まるのかと思いきや、なんと大阪出身の上田氏
自身が鳥類学を研究するようになったいきさつに始まり、最近の福島原発に絡む放射能
汚染が鳥類に与える影響までの調査にまつわるお話でした。
聴講ができなかった方は以下のバードリサーチ内10周年記念集会プログラム内容紹介
ページに多くの重複がある、動画記録があります。

基調講演 「野外で鳥を研究することとアマチュアの役割」
※ 内容は大半が重複しますが、当日の大阪時代の回想話は長く、それだけで講演の
半分の時間が費やされました。またスライド資料中、オシドリ画像に鳥類=一夫一妻が
多いとされている画像の右半分、オシドリとアメリカオシ部分の画像は今回割愛され、
冬のセッカ画像中のキャプション、冬は尾羽が2センチ短いとあるのは今回訂正済みの
2センチ長いの誤りです。

セッカと言えば、上田氏の研究が有名で、そのフィールド調査をかつてわたしがトンボを
観察していた場所のひとつ、信太山丘陵で実施されたことは知っていました。鳥学会の
前会長の江崎氏も大阪出身の方ですし、山階鳥研名誉会長の山岸氏も大阪市立大学
で上田氏を指導され、堺市大泉緑地でモズのフィールドワークを著作に残しておられる
ので鳥研究分野で大阪に所縁のある方は多いですね。
上田氏の講演の中で、繁殖中の雄夏羽は目先から口角、会合線にかけて黒く口内も
黒いので見分けられるというお話がありました。夏羽の口内が黒いことは山階図鑑に
記述が見られますし、写真図鑑となった現在では多くの図鑑でその違いが解説されて
いますが初版が刊行されて久しいフィールドガイド日本の野鳥等では触れられず、また
私の所有する写真図鑑では最新版でも雌雄同色、説明が追加され夏羽の口内は黒い
と書かれていますが、説明は雄に限定してないため雌も黒いと誤解されかねません。

sekka0508
5月8日 シギチ観察の干潟草地で
上で書いた内容通り、目先や嘴に黒い部分が見える

sekka0512
5月12日 スイバにとまるセッカ、多分上と同一個体

kochi0508
5月8日 干潟周辺で毎年営巣するコチドリ、左が雄で右が雌
チドリ類は比較的雌雄判断が容易で、雄は多数派の雌より少し大きいのが普通
しかし、一般的には雌雄同色とされることが多い

medai0508
5月8日 メダイチドリ 左が雌で右が雄、両方雄かもしれない

tounen-MandF
5月8日 トウネン、左が雄で右が雌と推定している

kiasi-MandF
5月8日 キアシシギ、左が雄で右が雌と推定している
確たる雌雄判別法が確立していないシギ、シギは雌が大きいものが意外に多い
カルガモ雌に見る羽縁淡色、嘴の形状・色 行動などから推測するが、国内で
交尾・繁殖が観察できない一部シギの雌雄判断は容易ではないが夏羽や行動
から雌雄外観の違いを見つける糸口がつかめるのではないかと思う。

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