をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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コガモはどこを見るべきか

この時期のカモはどれも雌ばかりに見えて、雌雄どころか種の違いを判別する
ことすら難しい。特にカモに興味を持っていない方なら当然のことですし、興味
があっても、この時期のカモ外観を詳細に解説した書物も少ないです。
そんなわけで、バンダー資格を有する方が雑誌で執筆した情報を元に識別して
いる方も多いが、実はこのことがかえって混乱をきたしている部分もあります。

幼鳥の羽は尖り気味・・・少ない情報のなかでこのような記述は多くの書物に
記載されていますが、実際は針のように尖ったり、鋭角な羽縁が明瞭だといった
一目でハッキリわかる羽でもありません。完全な幼羽も観察できますが、多くの
場合第1回繁殖羽に移行しはじめていることもあるからです。

teal-f
9月18日 大阪南部池
このコガモは脇の羽が三角形に尖って見えるし、背の羽が相対的に整然と
並んで見えますが幼鳥でしょうか?背が全体的に暗色に見える幼鳥でなく
肩羽に斑があって、明るい色彩なことから雌成鳥と考えます。
頭部形状、過眼線の明瞭さ、上尾筒の羽などからも雌成鳥と判断しますが、
脇羽後部、尾筒左側に波状斑の出現に似た斑が見えます。
このような、相反する要素に出合うと困惑しますが、この個体の場合には
雌成鳥でいいと思います。嘴にも小黒斑が見えませんね。

teal-m-tertialoff
10月16日 大阪南部池
この個体はどのように見ても、雄エクリプスの外観を備えています。
ところが、一点違和感を覚える部分があります。 それは三列風切を脱落
伸長中であることです。前回記事にも書いたようにマガモ属で笹の葉形状の
三列風切をもつカモはこの時期に雄成鳥が越冬地にて三列を脱更する事が
観察されます。 右脇後方、尾筒との境目に波状斑が出現しています。
新訂 カモハンドブックで雄幼鳥のキャプションで紹介されているカモは以上
事実から雄エクリプスであることが証明されます。また、肩羽が尖っていると
いう理由から雌幼鳥とされているものも、成鳥です。同時に日本の野鳥第2版
7番のコガモ幼鳥雄のキャプションがつけられたコガモもエクリプスからの
移行羽です。尖った脇羽から判断したものでしょうが、肩羽と脇羽のく字斑
と三列風切の脱落は幼鳥でないことを証明しています。

尾筒両サイドの白線はコガモに特有の特徴と理解・記述されている方が
見受けられますが、~tealという英名で呼ばれる、  コガモ、トモエガモ、
ヨシガモにも見られます。他から得た識別点がどの程度の確定性をもつ
のかは自身で最終的に判断・検証すべきです。

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