をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

雄化オシドリ

相変わらず母の認知機能からくる思い違いや絶え間ない罵声に悩まされる日々。
収入は変わらず、自治会の役員を引き受けさせられるなど、疲弊は加速している。

5ヶ月以上に渡って愛想を振りまいていたトモエガモ雄幼鳥も旅立ったようだ。
本日の記事はオシドリの雄化、つまり性別はメスの観察結果から。
今期、オシドリだけではなく、マガモ雄化3例、ヒドリガモ雄化2例、コガモ雄化1例、
オナガガモ雄化1例、カルガモ雄化疑い1例、オシドリ雄化4例、スズガモ雄化1例を
府内で確認しました。
過去に述べたように、雄化は飼育条件下では大して珍しい現象ではありません。
また、その発現メカニズムが狩猟等による性腺の損傷、老化によるホルモン変化などが
論じられる中、自然条件下よりも飼育個体に多いことからストレスに起因するホルモンの
異常が主因ではないかとする、ストレス原因説を唱える姿勢も変わりません。

一部のバーダー達の間ではかなり雄化にまつわる知識が浸透しつつあるように思えるが
国内はおろか国際的にも雄化に関する理解は進展していないようだ。たいていは白化、
エクリプスやオス幼鳥の換羽途中として紹介されているからだ。

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本日観察してきた枚方市の池 オシドリ総数は200羽に迫り南部より鳥までの距離が近い

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しばしば樹下に撒かれたドングリの場所から一斉に飛びだすことがあった

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見ての通りかなり特異的な外観をしている(左側)この個体には我がフィールドでも遭遇の
経験があるが、距離が遠く換羽異常の幼鳥か?ぐらいに考えていたように思う。
1月にはこの個体の他にもう1羽いたらしい

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一番左側がオシドリ雄化個体。サイズは白っぽいので膨張して見え勘違いしやすいが、メス
と同大。嘴は鈍い紅色、背や三列風切はメス的、脇や胸腹部はオス的、頭部は白い中間タイプ。
雄化個体は一般にメスが雄化するため、メスと同大であることが多く、マガモ属ではメスの嘴を
持ち、雨覆もメスに近い場合が多い。
マガモ属では脇に太い波状斑を認めることも少なくないが、外見は多様でメスそっくりな個体も
いれば、オスと殆ど見分けがつかないものもいる。しばしば種を越えて白化や黒化と思える程
の色素異常や頭部の羽質異常を伴う。オシドリでは白ひげに代表される白っぽい外観となり
モノトーン化が顕著、銀杏羽も不完全かまたは見られない。

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サイズ、背はメスに似ているのがわかるでしょう

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樹下の浅瀬にたたずむ雄化オシドリ

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形態も雌雄中間に見えないだろうか?

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白い爆発したように見える頭部は群れの中から容易に見つかった

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昨年10月に換羽進行の早いオス幼鳥と紹介してしまったヒドリガモ雄化個体
嘴や雨覆の斑はメスのものですし、眼鏡気味のアイリングやパーマがかかったような
頭部羽質は雄化個体にしばしば見られるもの。 2014年10月29日 芦ヶ池
雄化個体に部分白化等の色素異常は同時に見られることがありますが、頭部部分
白化はメスにかなり特異的だとは感じますが、雄化とは直接関係ありません。
私の記事を引用している方でこの2つの異なる事象を同一の事としている方が見受け
られましたが、そんな方に限って連絡手段がありません。

※ 赤い嘴=オスであるとは限らない

いついかなる場合でも、どのようなものにも、これさえ確認すれば大丈夫といった絶対的尺度は
存在しない。 しばしば見かけるオシドリの誤認は嘴が赤いからオスだという先入観に端緒をもつ。
例えば、オシドリを飼育している方のページから読み取れる内容として白変したオシドリのメスは
オスほどではないが、赤い嘴をしている。つまりは、雄化、色素減弱個体では嘴が赤いからオス
という判断は成り立たない。オシドリが多数飛来することが知られる鳥取県根雨や愛知県設楽で
確認されている部分白化とされる個体の多くが雄化したメスと考えられる。
これらの画像のなかには、プロの生物写真家 戸塚学氏の画像も含まれており普段から野鳥の
生態等に鋭敏なセンスをもった方でも、雄化という認識は薄いことがわかる。

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コメント


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こんばんは。

マガモ雄化雌、オシドリの雄化についてのご紹介ありがとうございました。

京花 | URL | 2015年04月06日(Mon)23:17 [EDIT]


京花さんへ

雄化に関する認識は人によってかなりの温度差があります。

カモは雑種が多いと信じて、どんな組み合わせの雑種でも自然界に存在するとか、エクリプスと雄幼鳥の区別自体が頭に存在しない方に雄化の指摘やエクリプスの指摘をすると、大抵は無視されるか、憤慨して相手にされなくなる、コメントを削除されてしまう場合が多いです。少数は無知を恥じて感謝されますが、経験の浅い方がほぼ全てで、長年野鳥を見てきた方にとって、自身の判断を容易に覆すことは困難なようです。
国内・海外共に影響度が大きいと判断されるサイトにはメール経験がありますが、返事はありません。

前置きが長くなりましたが、以上のような理由で雄の嘴を持ったマガモの雄化例を2点ほど承知していますが、ご本人がそのことを認めていないため、画像紹介をこの場ですることはできません。昭和35年に動物学雑誌に投稿された『マガモ雌の所謂「雄化」4例』黒田長禮博士報告中の第2例がお尋ねの嘴の雄化例です。博士の個人標本No.15777 山階標本データベース YIO-14469がそれです。
また、淡路島で野鳥を紹介されている方の記事には動物園飼育の雌嘴のオシドリ雄化個体が掲載されています。
Some putative Mandarin Duck hybrids by Paul A. Johnsgardという1968年発表の米国論文に、ここで紹介したオシドリにそっくりの画像が多分オシドリとアメリカオシの雑種だとして紹介されています。白黒の粗い画像ですが、Fig.2とFig.4は今日私が雄化オシドリとしているものと理解できるかと思います。一方の形質が見られない雑種を外国人は過去も現在もつくりたがる傾向にあって、大抵それらは雄化が原因です。著者は超有名な方です。

Shin's | URL | 2015年04月06日(Mon)22:03 [EDIT]


マガモ雄化雌

今回ネット上に出たオシドリの画像に反応されている人は非常に多いですね。
私は素人ですので難しい事は分かりませんが。

マガモ雄化個体について、今期発見した2個体を見る限り先ず嘴を見れば容易に♀という事が分かります。
雄化個体かどうかの判断は、羽衣全体を見なければいけない事は分かっています。ご自身も「マガモ属ではメスの嘴を持ち、雨覆もメスに近い場合が多い。」とお書きですね。

知人のブログに書かれたコメントから雄化が進み(?)♂の嘴をしたマガモの雄化個体をご存じのようですので、その画像を見る事が出来るサイトを教えて頂けませんか?

京花 | URL | 2015年04月06日(Mon)11:12 [EDIT]