をかしの庭

なにげない日常の中にも、心ときめく現象や出会いがあります。 遠くに出かけずとも、内面に大きく語りかける身近な映像、そんな写真がお届けできれば良いのですが…。

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待望のカモ図鑑発売

かねてより予告されていたカモ図鑑
「決定版 日本のカモ識別図鑑」 氏原巨雄・氏原道昭/著 (誠文堂新光社)が
本日発売となりました。 著者の氏原さんはこれまでにもカモメ / シギチドリの識別
図鑑によって野外識別の限界とされた当時の意識を変革されてきた方です。今回の
カモ図鑑によって水鳥識別3部作が完成したことになります。
残念ながら大阪の3大書店の店頭には並んでおらず、確認したところ取次店が扱い
始めたのが今日で大阪では2・3日後の一般販売となるようだ。Amazonから発送の
メールが届き11月3日発送で5日到着予定となっています。初期発注で最速5日の
ようですから大阪での購入は店頭・Webとも5日頃のようです。

カモは水辺に行きさえすれば、日本全国どこでも数種類が観察できる比較的大きくて
身近な鳥類です。 ゆったりと水面を移動し休息するこの鳥たちは野鳥観察の初心者
や水辺に憩いを求めて訪れる人々にとって恰好の生き物でもあります。 これまでに
刊行されてきた図鑑のカモは雄繁殖羽のみが殊更に強調され、雌や幼鳥それに換羽
しかけている個体、雑種、雄化雌、変異個体については記述されないか省略あるいは
誤記されてきました。その空白の世界を水鳥スペシャリストの氏原さんが解説するの
ですから、これはもう絶対おすすめの本なのです。

【第3の羽抜け・越冬地換羽ガモ】
私のよく観察している池では既に2羽の羽抜けガモ(雌)がいることを紹介した。
最近3羽目を確認したので、紹介するがハシビロガモ雌成鳥です。

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翼、上尾筒、尾羽等が著しく摩耗したハシビロガモ雌成鳥 10月29日 芦ヶ池
間もなく初列風切他風切羽は換羽のため脱落する。羽抜けが発生する前に摩耗状況で
羽抜けを予測することは難しくない。 ただ、誤解してほしくないのは羽抜け・越冬地換羽
は雌成鳥のみに起きる現象で、同所の他のカモ雄に見られる三列風切脱落は意味が違う。
なぜなら、雄成鳥の三列風切換羽は他の風切換羽と同時ではないので飛翔力はそのまま。

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三列風切が脱落したハシビロガモ雄成鳥 本日 同所

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三列風切が脱落したヒドリガモ雄成鳥 本日 同所 少し伸長してきている

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三列風切が脱落したヨシガモ雄成鳥 本日 同所
どうでしょう? 雄成鳥の翼には初列風切がちゃんとあって尾筒上で交差しているのが見えます。

【自然下でのヨシガモ雄化】
私は「鳥と動物園」で既にヨシガモ雌の雄化を報告しているが、自然下のヨシガモ雄化個体の
観察はネット上で見られる皇居濠での観察例を知るのみでした。偶然撮影された隣接市の池の
画像中に鳥友がこの個体を発見し、観察が叶ったわけです。

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一触即発状態の雌幼鳥(左)と雌成鳥(右) 10月24日 芦ヶ池
同種のカモは大抵争うことなくゆるやかな群れでいることが多いですが、順位を脅かすような
事態が起きれば年上で体格に優れた個体が優位なのは自明です。
出会いがしらに雌幼鳥にいちゃもんをつけだした成鳥はこの直後幼鳥の後頭部に噛みつき
一瞬で幼鳥は飛びのいて退散しました。サルのマウンティング同様背後をとるのは勝敗を
決する上で重要な動作です。 通例幼鳥と成鳥の体格差はわずかですが、この例では顕著。
幼鳥は竦(すく)んでいるのでなおさら小さく見えます。

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泳ぐヨシガモ雄化雌 10月30日 羽曳野市
どういうわけか三列風切が1枚しか確認できない。 上の羽抜けで引用した画像のように成鳥
雄でこの時期に見られる単なる換羽に起因するのか、雄化による羽衣変化かは不明。

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はばたくヨシガモ雄化雌 10月30日 羽曳野市
雨覆は雌に近い灰褐色であることがわかります

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上陸したヨシガモ雄化雌 10月30日 羽曳野市

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雄成鳥と並んで泳ぐヨシガモ雄化雌 10月30日 羽曳野市
脇の横斑と頭部光沢・羽質が異なる。 頭部の爆発状羽衣は今年初めに紹介した
オシドリと同様。 一般に雄化雌の嘴は雌由来、体格も雌と同大である例が多いが
この個体は雄と同大かやや大きかった。

【アカハジロの渡来】
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大阪市の市民プールが大好きなアカハジロ雄成鳥 10月24日
渡来後少しはプールで観察できるが、プール内にいるヤゴなどの餌生物がいなくなるとねぐらと
してのみ使用し、以後は日中近くの運河へと出かけて行く。
最近わがフィールド古墳の濠でもアカハジロ雌の観察があったと報告されているが事実確認は
できておらず、マガモ雄幼羽の誤認の可能性も残る。

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